HOW MERRY MARRY

HOW MERRY MARRY（ハウメリーマリー）は、日本のロックシーンで活動したバンドです。「ハウメリ」という略称でも呼ばれ、そのバンド名には「幸せになるための方法」という意味が込められていました。

バンドの始まりは2004年。高校時代からの親友である工藤圭一（ボーカル・ギター）と伊藤建太郎（ギター）を中心に結成されました。その後、秋山オサム（ベース）が加わり、前身バンド「plincipal」として都内のライブハウスを中心に活動を本格化させます。

アマチュア時代から彼らは注目を集め、2006年には新星堂主催のオーディション「CHANCE'06」で見事に最優秀グランプリを獲得しました。翌2007年には、新宿LOFTで2度目のワンマンライブを成功させるなど、着実に実績を積み重ねていきます。

2008年にはドラムの脱退という転機を迎え、これを機にバンド名を「HOW MERRY MARRY」に改称しました。そして2009年3月、伊藤の中学時代の先輩である河添将志がドラムとして加入し、現在のメンバー編成となります。新たな体制となったバンドは、都内を中心にさらに精力的なライブ活動を展開しました。

同年4月からは、東海ラジオにてレギュラー番組「東海ラジオミッドナイトスペシャル HOW MERRY MARRYのはまりま」がスタートし、メディア露出も増えました。秋には「MINAMI WHEEL 2009」や「shimokita round up2」といった大型イベントにも出演し、その存在感を高めていきました。

2010年には愛媛、大阪、名古屋でのツアーや、福岡、広島、松山を含む全国ツアーを敢行。また、「栄ミナミ音楽祭'10」や「TREASURE05X with ZIP-FM 2010」など、様々な音楽フェスティバルにも出演し、ライブバンドとして確固たる地位を築いていきます。

そして2011年3月2日、1stミニアルバム『バイ マイ タウン』をリリースし、念願のメジャーデビューを果たしました。しかし、同年4月にはベースの秋山が突発性難聴のため休養を余儀なくされ、一時的にサポートミュージシャンを迎えて3人体制での活動となります。同年9月7日には1stシングル『僕にできること』をリリース。この楽曲はテレビ東京系のアニメ「夏目友人帳 参」のオープニングテーマに起用され、多くのリスナーにバンドの名を知らしめることとなりました。

順調な活動を続けるかに見えましたが、2012年5月15日、オフィシャルサイトのリニューアルと同時に、同日付でのバンド解散が突然発表されました。

解散後、メンバーはそれぞれの道を歩みます。ボーカル＆ギターの工藤圭一は「音楽活動を継続する」と表明。ギターの伊藤建太郎は音楽の道から離れ「昔からの夢にチャレンジする」道へ。ドラムの河添将志は「今までできなかったいろんな事にどんどん挑戦していく」ことを誓いました。ベースの秋山オサムはユーモアを交えつつ「自宅警備員にならない程度にがんばります」とコメントしています。

解散から約3年後の2015年1月12日、下北沢440にて「How Merry Marryワンマンライブ～リサイクル～」と題された一夜限りの復活ライブが開催されました。多くのファンが集まる中、ライブは成功裏に終わりましたが、ダブルアンコールで感極まったボーカルの工藤圭一が、他のメンバーに事前の通達がないまま無期限活動休止を突如宣言するという、伝説的な幕引きとなりました。

バンドは短くも濃密な活動期間において、ミニアルバム1枚、シングル1枚を含むいくつかの作品を発表し、精力的なライブ活動を展開しました。

主な作品：
1stミニアルバム『バイ マイ タウン』(2011年)
1stシングル『僕にできること』(2011年)

活動の軌跡を辿るライブ出演やイベント参加も数多く、そのライブパフォーマンスは多くのファンを魅了しました。

HOW MERRY MARRYは、バンド名に込められた願いとは裏腹に、予測不能な展開を経てその歴史に区切りをつけましたが、彼らが残した楽曲や活動は、今なお多くのファンの心に刻まれています。

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