Heat Wave (Superflyのアルバム)

Superfly 7th Original Album『Heat Wave』

Superflyの7枚目のオリジナルアルバム『Heat Wave』が、2023年5月24日にリリースされました。前作『0』から約3年4ヶ月ぶりとなる待望のアルバムで、ワーナーミュージック・ジャパンからユニバーサルシグマへ移籍後初のオリジナルアルバムとなります。

概要

2022年4月から2023年2月にかけてデジタルリリースされた5曲のシングルに加え、2020年にサブスクリプション限定で配信された「Together」の新録バージョン、そして新規楽曲を含む全11曲が収録されています。Superflyにとって、CDシングルを一切リリースせずに、全収録曲が初CD化となるアルバムは今作が初となります。

販売形態は通常盤、初回限定盤A、初回限定盤Bの3種類。初回限定盤には、2022年11月23日に有明アリーナで開催された一夜限りのライブ「Superfly 15th Anniversary Live “Get Back!!”」の映像と舞台裏の様子、アルバム制作の軌跡を追ったメイキング映像「Heart of “Heat Wave”」が収録されています。

制作背景

アルバムタイトルの「Heat Wave」は英語で「熱波」を意味します。特設サイトでは、コロナ禍の3年間で溜まりに溜まったエネルギーを熱波として届けたいというメッセージが込められています。「情熱」と「癒し」をテーマに、まるで焚き火のような温かさを感じられるアルバムだと表現されています。

アルバムリリースに先駆けて公開されたインタビューでは、前作から今作に至るまでの心境の変化が語られています。コロナ禍で世界中が同じような状況に直面し、多くの人が同じ思いを抱いていることを実感したことで、誰かに向けて歌いたいという気持ちが再び湧き上がってきたと述べています。

評価

音楽ライターの森朋之氏は、越智志帆が「歌うこと、表現すること、伝えることの意味や意義と向き合い、少しずつ言葉をメロディを紡いできた」と評価し、アルバムにはその思索の過程がリアルに刻み込まれていると評しています。タイトル曲「Heat Wave」を象徴として挙げ、力強く解放的な歌声でリスナーの生を肯定する様を絶賛しています。

矢島由佳子氏は、アルバムが「この時代に取り戻したい“愛”とは何かを示している」と評価。収録曲の歌詞を引用しつつ、Superflyが示す「愛」とは、自分と周りの人々の強さ、弱さ、戦う姿、休む姿など、全てを愛してあげようというメッセージが込められていると述べています。

収録曲

1. Heat Wave
2. 春はグラデーション
3. Love & Peace Again!
4. Farewell
5. Power Of Hug
6. Mr. Cooper
7. Presence
8. ダイナマイト
9. Voice
10. Together
11. Farewell (Gospel Ver.)

楽曲解説

Heat Wave: アルバムタイトル曲。焚き火の経験からインスピレーションを受け、美しさの先に潜む怖さ、自然への畏敬の念を表現した楽曲。
春はグラデーション: リードトラック。『FM802×中央大学 ACCESS!』キャンペーンソングのセルフカバーで、キーが高くアレンジされています。
Love & Peace Again!: フジテレビ系情報番組『ポップUP!』テーマソング。不安定な世の中において日常の大切さを歌った楽曲。
Power Of Hug: コロナ禍での思いを綴った楽曲。ハグの力で心を癒したいという願いが込められています。
Mr. Cooper: 愛車をテーマにした楽曲。10年乗っているミニクーパーへの愛着と別れを前にした心情が描かれています。
Together: 2020年にサブスク限定で配信された楽曲の新録バージョン。コロナ禍で「一緒にいたい」という気持ちを表現した楽曲です。

『Heat Wave』は、Superflyが新たな表現に挑戦し、聴く人に情熱と癒しを届ける、心の奥深くまで響くアルバムです。

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