Hey Hey おおきに毎度あり

Hey Hey おおきに毎度あり

「Hey Hey おおきに毎度あり」は、1994年3月12日にビクターエンタテインメントからリリースされたSMAPの12枚目のシングルです。この作品は、全篇が関西弁で歌詞が構成されたユニークな楽曲で、メロディ部分はほとんどが台詞のような形になっている点が特筆されます。音楽史の中でも、演歌や民謡を除けば、こうしたスタイルの楽曲は非常に珍しいものとされています。

歌詞のテーマは、浪速の商人をモチーフにしており、非常に明るく、コミックソングのような要素を含む内容となっています。この楽曲は、SMAPメンバー全員が関東地方出身であるにも関わらず、関西弁で統一されているのが特徴です。作詞を担当した庄野賢一は神戸の出身であり、この地の文化を色濃く反映しています。また、当時デビュー前のKinKi KidsがSMAPのバックダンサーを務めており、彼らから関西弁のイントネーションを学んだというエピソードもあります。

この曲が発表された際、メンバーは初めての試みとして少なからず戸惑いを覚え、「ダッセー!!」「こんなの売れるかよっ!!」と、初期段階ではネガティブな反応が多かったものの、最終的には大ヒットとなり、オリコンシングルチャートでの1位を獲得する結果となりました。特筆すべきは、SMAPにとって自身初のオリコン1位であると同時に、ジャニーズ事務所に属するアーティストが1位を獲得したのは3年4ヶ月ぶりであった点です。

また、カップリング曲「泣きたい気持ち」は、メンバーの中居正広のソロ曲で、「シュート!」の主題歌ともなりました。この曲では、中居のソロパートも設けられており、彼の歌声が楽曲に特別な色を加えています。レコーディングの際にはメンバー全員にソロパートが与えられ、この形式がシングルとしては初めてでした。

「Hey Hey おおきに毎度あり」は、オリコン週間シングルランキングで、初週12.5万枚を売り上げ、これによりSMAPは初のオリコン1位を達成しました。この曲のヒットは、当時のメンバー全員が参加し、お互いに支え合った結果でもあります。累計での売上は40.1万枚に達し、リリースからしばらく後も多くの人に親しまれ続けました。

この楽曲は、後に多数のアルバムに収録されたほか、数多くの映像作品やコンサートでも披露され、SMAPの代表曲として今なお語り継がれています。関西弁を使用した楽曲が持つ特別な魅力を引き出し、明るいエネルギーを届けた「Hey Hey おおきに毎度あり」は、SMAPの音楽キャリアにおける重要な一歩を象徴する文化的な作品として、今も多くのファンに愛されているのです。

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