I LOVE YOU (オフコースの曲)

オフコース21枚目のシングル「I LOVE YOU」：詳細解説

1981年6月21日、オフコースは通算21枚目のシングル「I LOVE YOU」をリリースしました。このシングルは、バンドの代表曲の一つとして現在も高い人気を誇っています。A面には表題曲「I LOVE YOU」、B面にはアルバム未収録の新曲「夜はふたりで」が収録されています。

「I LOVE YOU」：制作背景と収録アルバム

「I LOVE YOU」は、後にベストアルバム『SELECTION 1978-81』に収録され、その後、アルバム『I LOVE YOU』にも別ヴァージョンで収録されました。アルバムヴァージョンには、ジョン・レノン逝去のニュースがナレーションとして挿入されている点が大きな特徴です。シングルヴァージョンの英語部分は、FENの音声を元に女性と男性の声をつなぎ合わせたもので、特別な意味は含まれていません。小田和正氏は、レコーディング当時、スタジオで加藤和彦氏に曲を聴かれ、「これがシングル？売れてる時は何でも出来ちゃうから、いいよね」と言われたエピソードをインタビューで明かしています。また、小田氏は後に「キラキラ」のカップリング曲としてセルフカバーしています。

「夜はふたりで」：制作秘話とセルフカバー

カップリング曲の「夜はふたりで」は、オリジナルアルバムには未収録でした。作詞は安部光俊氏と鈴木康博氏、作曲は鈴木康博氏が担当しています。この曲は、後に鈴木康博氏によってアルバム『BeSide』でセルフカバーされました。鈴木氏は、この曲の歌詞「白いシーツの海で」について、長年気に入らず、なぜ当時OKしたのかと問われることもあったと語っています。しかし現在は、その頃の気持ちは消え去ったとコメントしています。

ジャケットデザインと発売当時の社会情勢

シングルのジャケットは、タイプライターで打たれた紙を写したデザインが採用されています。最後の2行には、1982年からのコンサートツアー開催が告知されています。また、レコード発売の際に駅に貼られたポスターには、国会での強行採決の写真が使用されました。許可を得る際に「政治家の顔がはっきりしなければ」という条件が提示されたという興味深いエピソードも残っています。

楽曲情報

SIDE A

I LOVE YOU (5'05")
作詞・作曲：小田和正
編曲：オフコース

SIDE B

夜はふたりで (4'04")
作詞：安部光俊・鈴木康博
作曲：鈴木康博
編曲：オフコース

スタッフ

プロデュース：オフコース
* © 1981 Pacific Music Publishing Co., Ltd. & FAIRWAY MUSIC Co., LTD.

まとめ

「I LOVE YOU」は、音楽性のみならず、制作過程や発売当時の社会情勢との関わりまで含めて、興味深いエピソードの詰まったシングルです。このシングルは、オフコースの音楽史における重要な位置を占め、現在も多くのリスナーに愛され続けています。その人気の秘密は、洗練されたメロディーと、時代を超えた普遍的なテーマにあると言えるでしょう。 また、カップリング曲「夜はふたりで」も、鈴木康博氏の心情の変化を知る上で重要な楽曲となっています。これらの楽曲を通して、オフコースの音楽世界をより深く理解することができます。

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