I MISSED "THE SHOCK"

『I MISSED 'THE SHOCK'』の概要

『I MISSED 'THE SHOCK'』は、日本の著名な歌手である中森明菜の22枚目のシングルで、1988年11月1日にワーナー・パイオニアからリリースされました。この楽曲は、シングルレコード（EP: 07L7-4030）と8cmCD（10L3-4030）の2つの形態で同時発売され、1988年の12月10日にはシングルカセット（CT: 10L5-4030）も登場しました。

背景と制作

この曲は、SHERBETSのメンバーでありながらソロ活動も行う福士久美子がQUMICO FUCCI名義で楽曲を提供し、前作「TATTOO」と同様にEUROXが編曲を担当しています。なお、元々のA面曲「BILITIS」がB面に変更された結果、今作がA面となりました。

中森が着用した衣装は、当初は彼女のためにデザインされたものではなく、伊勢丹の広告に登場していたモデルの衣装を見て、一目惚れしたとのこと。その後、衣装のデザイナー甲賀真理子に対して熱心にお願いし、快諾を得て衣装を使用することが決まりました。この衣装は全国コンサート・ツアー「Femme Fatale」でも着用されました。

この楽曲は、1988年の第39回NHK紅白歌合戦でも披露され、話題をさらいました。また、「I MISSED 'THE SHOCK'」というタイトルは日本語に直接翻訳が難しいとも言われており、中森自身もその認識を示しています。

シングルのB面には「BILITIS」が収められており、こちらは許瑛子が作詞し、吉実明宏が作曲を手掛け、武部聡志がアレンジを行いました。この曲も音楽番組で数度披露され、多くのリスナーに親しまれました。

批評と評価

音楽評論家の堤昌司は、この楽曲の音楽性について「タイトな打ち込みサウンドに短いフレーズを繰り返す中で、恋人を疑うヒロインの孤独が深まる」と分析しました。さらに、中森の歌唱にはAメロからBメロへの流れや、2番のブリッジでの感情の選択が見事に表現されていると指摘し、その表現力が単調になりがちな楽曲に説得力を加えていると評価しました。

チャート成績

この楽曲は1988年のオリコン週間シングルチャートにて初登場3位を記録し、2週連続でその順位を維持しました。100位以内には16週連続でランクインし、中森にとっては重要な楽曲として位置付けられました。この成功によって、彼女のシングル総売上が1000万枚を超えるきっかけとなりました。

音楽番組でも高評価を得て、特に日本テレビ系『歌のトップテン』では1位を獲得するなど、多くの支持を受けました。

収録曲

このシングルには、楽曲『I MISSED 'THE SHOCK'』とそのB面として「BILITIS」が収録されています。作品はその後も多数のアルバムに収録され、今もなお多くのファンに愛されています。

セルフカバーと影響

1994年には福士久美子自身が『I MISSED 'THE SHOCK'』をセルフカバーし、自身のソロアルバム『悲しいライオン』に収録しています。このことからも、楽曲の持つ影響力が伺えます。

中森明菜の『I MISSED 'THE SHOCK'』は、独特な音楽性と印象的な衣装、さらには深い歌詞を通じて、今なお多くのリスナーに響き続けている名曲です。

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