I'm proud

「I'm Proud」 - 華原朋美の名曲の舞台裏

「I'm Proud」は、日本のシンガーソングライター華原朋美が1996年にリリースした3作目のシングルです。この楽曲は著名な音楽プロデューサー小室哲哉の手掛けによるもので、さまざまな評価を得ています。

背景

この曲は、華原自身が出演する東京ビューティセンターのCMソングとして作られました。このCMには小室も出演し、「恋よりキレイになれるもの」というキャッチフレーズのもと、シンデレラストーリー的な映像が制作されました。レコーディングやＰＶ撮影はアメリカのロサンゼルスで行われ、特にジャケットの撮影はハンティントンビーチで行われました。華原は当時、高熱にうなされながらも、撮影を乗り切った経験を後に明かしています。この曲で華原は1996年の第47回NHK紅白歌合戦に初出場し、小室はピアノ演奏を担当しました。

音楽性

「I'm Proud」のタイトルに使われている「proud」という単語は、英語では「of～」とセットで使われることが一般的ですが、「題名のない音楽会」の中で音楽家の黛敏郎がこの点に触れ、誤った表現であると指摘しました。一方、小室はこの曲について「風と共に去りぬ」をイメージし、小室作品の中でも特に優れた作品の一つと語っています。華原自身は、「強さの裏に隠れた優しさ」をテーマにしたいと考え、この曲を通じて他人に対して優しくなれる力強さを表現することを求めていました。

制作

小室は当初、曲の基本部分を完成させていましたが、歌詞の完成には時間がかかりました。最終的に、ロサンゼルス行きの飛行機の中で完成させたものの、華原が生じた歌詞の内容に納得がいかなかったのか、ホテルの暖炉に捨ててしまったといいます。しかし、その会話の中で彼女が持つ勝気さや変わらない立場が顕著に映し出され、結果としては華原が提案した「いちご」という単語がサビに使われることになったことも特筆すべきポイントです。

ミュージックビデオ

この曲のミュージックビデオ（PV）は、ロサンゼルスの1100ウィルシャーの屋上やスタジオで撮影され、ファッションにもこだわりが見えます。ハイブランドのPRADAやGUCCIで統一されたスタイリングが印象的で、残念ながら撮影日は雨模様でしたが、予算の関係で決行されました。この撮影中には地元メディアの取材も始まるなど、華原にとっては忘れがたい思い出となりました。

評価とチャート成績

市川哲史はこの曲を「フェミニズムに対する感謝祭」と評し、多くの人々の関心を集めました。続いての貢献は、オリコンチャートでの成功です。B'zの新曲との初動競争に敗北しながらも、その年間累計セールスは高く評価され、オリコン年間シングルチャートで女性ソロアーティストとしての人気を示しました。プラチナディスクにも認定され、多くの記録を残しています。

収録曲とカバー

「I'm Proud」は、様々なコンピレーションアルバムやカバーアルバムに収録されており、他アーティストによるカバーも数多く存在します。また、この曲を通じて華原のファンだった深田恭子がオーディションで歌い、グランプリを受賞したことも伝説的なエピソードに数えられています。

まとめ

「I'm Proud」は、華原朋美のキャリアにおける重要な作品であり、音楽やビジュアル、そして文化的影響を強く持つ一曲と言えるでしょう。聴く者にインスピレーションを与えるこの楽曲は、今後も多くの人々の心に残り続けることでしょう。

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