第47回NHK紅白歌合戦

第47回NHK紅白歌合戦

1996年12月31日、NHKホールにて第47回NHK紅白歌合戦が行われました。この年は、20時から21時25分、そして21時30分から23時45分まで生放送されました。

概要

主な司会には紅組の松たか子と白組の古舘伊知郎が選ばれ、松は当時19歳で最年少の紅組司会者となりました。松は大河ドラマ『秀吉』に出演していたことでも注目されていました。総合司会には宮本隆治と草野満代が起用され、後者は史上初の女性アナウンサーとしての連続担当でした。初めは上沼恵美子と古舘のコンビが考えられていましたが、上沼の辞退により松が起用されることとなりました。

オープニングでは、火花を散らす球体が爆発し、中から出演者が登場する演出が行われ、連携した司会者のコメントが印象的でした。古舘が司会の代わりに松の新鮮さを強調する場面があり、この年のオープニングには「乾杯の歌」が7年ぶりに採用されました。

アーティストのパフォーマンス

今回の紅白では様々なアーティストが個性的なパフォーマンスを披露しました。例えば、ウルフルズのトータス松本が演唱中に倒れる演出や、初登場の華原朋美が小室哲哉のピアノ伴奏で歌う様子が話題となりました。また、近藤真彦の演奏前にはKinKi Kidsが特別出演し、注目を集めました。

さらに、SMAPはこの年5人になってから初めて登場し、松と古舘の紹介を受けながらパフォーマンスを行い、鳥羽一郎のステージ中にもバックダンサーとして登場しました。これにより、多彩なエンターテインメントが繰り広げられました。

演出面では、米米CLUBがボーカルのカールスモーキー石井のステージ転落など、驚きの演出が多かったです。また、島倉千代子が歌唱時に緊張し、歌詞を忘れてしまうなどアクシデントも発生。衣装対決では、美川憲一と小林幸子が豪華な衣装をまとい、注目を浴びる一方、小林は舞台上での変化を披露する演出がありました。

特別な演出

今回の紅白では、特に注目されたのが「ドラえもんショー」でした。ドラえもんのキャラクターたちが登場し、出場歌手と共に歌唱することにより、世代を超えた共感を得ました。この演出では、声優陣が当時のアニメ版の声も提供し、視覚と聴覚の両方から楽しませる内容となりました。

さらに、男女混合での「男はつらいよ」特集も行われ、多くの出演者が参加し名曲を披露しました。このように、多彩な歌や演出が取り入れられたことで、視聴者に強い印象を残しました。

視聴率と進行

最後に、視聴率についてですが、関東では玉置浩二の演唱後に記録した瞬間最高視聴率59.9%、関西では小林幸子が歌い終わる直前に記録した59.7%という高数字を記録しました。こうした結果からも、この年の紅白歌合戦がいかに特別なものであったかが実感されます。

結果

最終的に白組が9対4で勝利を収めました。審査員には、様々なジャンルの著名人が参加し、意見の違いが新たな話題となるなど、紅白歌合戦は毎年ながらも新たな試みを続けるイベントであることを示しました。次回以降も多くのファンが期待を寄せるであろうこの名物イベントの伝統が続くことが望まれています。

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