IMPRESSIVE

T-SQUAREの17枚目のアルバムとして1992年4月22日にリリースされた『IMPRESSIVE』は、全9曲を収録。T-SQUAREサウンドの新たな境地を開いた作品として、今もなお多くのファンに愛されています。

当初のジャケットデザインは、事務所側の意向によりセカンドプレスから変更されました。イメージが合わないという理由から変更された現在のジャケットは、アルバムの持つ洗練されたイメージをより一層引き立てています。

アルバムからは、「FACES」と「RISE」の2曲がシングルカット。「FACES」は、EWIをリード楽器に使用したロック調のナンバーで、フジテレビ系列『F1グランプリ』中継の挿入曲として使用され、アイルトン・セナのテーマ曲として広く知られています。特に優勝時のチェッカーフラッグが振られるシーンで流れることが多く、その高揚感あふれるメロディは多くの視聴者の記憶に刻まれました。F1日本グランプリ前夜祭での生演奏や、アイルトン・セナ追悼式典でのオーケストラ演奏も行われ、楽曲の持つ感動をより一層深めました。

「11月の雨」は、11枚目のシングル「CHASER」のカップリング曲として発表された楽曲で、BLUE MIXにも採用されています。

「RISE」は、フジテレビ系列のJOCバルセロナオリンピックのイメージソングとして使用され、オリンピックイヤーを盛り上げました。

「AMARANTH」は、「FACES」のカップリング曲として収録されています。

アルバム全体としては、EWIの使用は「FACES」のみに留め、ブラスなどの生のサウンドを積極的に取り入れています。これにより、デジタルサウンドと生楽器の融合が図られ、より奥行きのあるサウンドスケープが実現しました。ホーンセクションのアレンジは、本田雅人と和泉宏隆が担当し、楽曲に華やかさを加えています。

収録曲は以下の通りです。

1. FACES - 作曲: 安藤まさひろ
2. 11月の雨 - 作曲: 和泉宏隆
3. RISE - 作曲: 安藤まさひろ
4. MAC'S BACK - 作曲: 安藤まさひろ
5. Broken Promise - 作曲: 本田雅人
6. Dandelion Hill - 作曲: 和泉宏隆
7. Traffic Jam - 作曲: 本田雅人
8. AMARANTH - 作曲: 安藤まさひろ
9. 待ちぼうけの午後 - 作曲: 本田雅人

編曲は全曲T-SQUAREが担当。

参加ミュージシャンは以下の通りです。

T-SQUARE
安藤まさひろ - ACOUSTIC AND ELECTRIC GUITARS
和泉宏隆 - ACOUSTIC PIANO, SYNTHESIZERS AND PROGRAMMING
則竹裕之 - DRUMS AND PERCUSSION
須藤満 - 5-STRINGS AND 6-STRINGS BASSES
本田雅人 - SAXOPHONES, EWI, FLUTE, FLUGELHORN, VOICE（#9） AND PROGRAMMING

ADDITIONAL MUSICIANS
小林正弘 - TRUMPET（#3, #4, #5, #7）
荒木敏男 - TRUMPET（#3, #7）
林研一郎 - TRUMPET（#4, #5）
山本拓夫 - TENOR SAXOPHONE（#3, #7）
小池修 - TENOR SAXOPHONE（#4, #5）
村田陽一 - TROMBONE（#4, #5）
カルロス菅野 - PERCUSSION（#2, #6, #8, #9）
WHACHO - PERCUSSION（#2, #3, #4, #6）
国友孝純 - PROGRAMMING OF SYNTHESIZERS

『IMPRESSIVE』は、第7回日本ゴールドディスク大賞（1992年度）アルバム賞・ジャズ部門（邦楽）を受賞しました。

アルバムの楽曲は、Sony Music Shopのサイトで一部試聴可能です。（ウェイバックマシンでのアーカイブ）

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