IPad mini (第5世代)

iPad mini 5：コンパクトなボディに秘められた高性能

iPad mini 5は、Appleが2019年3月18日に発表したタブレット型コンピュータです。iPad Air (第3世代) と同時に発表され、ライブイベントなしでリリースされた初のminiシリーズとなりました。同日には前モデルのiPad mini 4の販売が終了し、miniシリーズの新たな幕開けを告げました。

進化した性能

iPad mini 5の最大の魅力は、そのコンパクトなボディに搭載された高性能チップです。6コアのApple A12チップ（高性能2コア+高効率4コア）を搭載しており、前モデルと比較して処理速度が大幅に向上しています。その速度は、実に66%アップと驚異的です。また、iPhone XRと同様に3GBのLPDDR4Xメモリを内蔵しており、アプリの起動や切り替えもスムーズに行えます。

ディスプレイも進化を遂げています。7.9インチのRetinaディスプレイは、美しく鮮やかな表示を実現。True Toneディスプレイ技術も搭載されており、周囲の環境光に合わせてディスプレイの色温度を自動調整し、目に優しい表示を提供します。ただし、ProMotionディスプレイには非対応です。

カメラ機能

カメラ機能も強化されました。フロントカメラは7MP（1080p）で、iPhone 7以降と同じものを搭載しています。一方、リアカメラは8MP（1080p）とやや古いですが、iPad Air 2以来のものが採用されています。4K動画撮影はできませんが、シリーズ初となるLive Photos撮影に対応しました。

その他の特徴

接続機能として、Bluetooth 5.0に対応しており、miniシリーズとしては初めてApple Pencil（第1世代）に対応しました。これにより、手書き入力やイラスト作成など、よりクリエイティブな作業が可能になりました。充電端子はLightning端子を採用しており、USB Type-C端子ではありません。また、ホームボタンとイヤホン端子も引き続き搭載されています。

外観はiPad mini 4とほぼ同じで、ベゼルレスデザインは採用されていません。そのため、液晶保護フィルムやSmart CoverはiPad mini 4のものを流用できます。ただし、カメラや音量ボタンの位置が微妙に異なるため、iPad mini 4用の背面ケースは使用できません。また、マイクの位置が背面カメラ横から本体上部に変更されました。筐体のダイヤモンドカット加工も、光沢のあるものから光沢のないものに変更されています。

ポジショニング

iPad mini 5は、Apple A12 BionicチップやTrue Toneディスプレイを採用していることから、同時期に発売されたiPad (第6世代) のmini版というよりも、同時発売のiPad Air (第3世代) のmini版と捉えることができます。Smart Keyboardには対応していませんが、コンパクトながら高い性能を持ち、持ち運びやすさを重視するユーザーに最適なモデルです。

まとめ

iPad mini 5は、コンパクトなサイズでありながら、高い処理性能と美しいディスプレイ、Apple Pencilへの対応など、多くの魅力を備えたタブレットです。外出先での利用や、ちょっとした作業に最適であり、多くのユーザーに愛されています。そのコンパクトさと高性能さから、現在でも十分に活躍できる一台と言えるでしょう。

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