ISO 31-7

ISO 31-7は、音に関する物理量とその単位について規定した国際標準規格であり、国際標準化機構（ISO）によって制定されたISO 31の一部を構成していました。この規格は、音響学における様々な量の測定と表現を標準化することを目的としており、国際的な相互運用性と理解を促進するために重要な役割を果たしていました。

しかしながら、ISO 31-7は2007年に発行されたISO 80000-8によって置き換えられ、廃止されました。ISO 80000シリーズは、量と単位に関するより包括的な規格として、ISO 31シリーズを拡張および更新する形で導入されました。ISO 80000-8は、音響学の分野における最新の測定技術と科学的知見を反映しており、より正確かつ包括的な基準を提供することを目指しています。

日本においては、日本工業規格（JIS）がISO規格に対応した形で策定されています。ISO 31-7に対応するJIS規格として、JIS Z 8202-7:2000が存在していました。この規格は、ISO 31-7の内容を踏襲し、国内での音響測定の標準化に貢献していました。しかし、ISO 31-7がISO 80000-8に置き換えられたことに伴い、JIS規格も同様の改正が必要となりました。

そのため、2014年にはISO 80000-8に相当するJIS Z 8000-8:2014が新たに発行され、JIS Z 8202-7:2000は廃止されました。この改正により、日本の音響測定規格は国際的な最新の基準と整合性が保たれるようになりました。JIS Z 8000-8は、音響に関する量と単位の定義、測定方法、単位の表記法などについて詳細に規定しており、音響機器の設計、製造、測定、評価など、幅広い分野で利用されています。

このように、ISO 31-7とその関連規格は、音響測定の標準化において重要な役割を果たしてきましたが、技術の進歩と国際的な整合性の観点から、より包括的で最新の規格であるISO 80000-8に置き換えられました。日本においても、JIS規格がこの国際的な動きに対応し、音響分野における標準化が推進されています。

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