J&J (漫画)

J&J（ジャック アンド ジュネ）

『J&J』は、八房龍之助によって描かれた日本の漫画作品で、メディアワークスの『月刊コミック電撃大王』で連載されていました。この作品は、作者の別の作品である『宵闇眩燈草紙』と関連性が見られることが特徴です。

タイトルについて

この漫画の連載当初、正式なタイトルがなく、毎回異なるタイトルが用いられるという特異な運用がされていました。「未亡人の指紋」や「幼女の夢」といった毎回の変化が編集における試みの一環であり、最終的に単行本の第1巻は収録作品の中から『仙木の果実』という題名で出版されました。

一時的な休載を経てシリーズが再開された際には、実際の登場人物である「ジャック」と「ジュヌヴィエーヴ（ジュネ）」の名前を取って「J&J」として改めて連載が始まりました。ただし、ジュヌヴィエーヴの名前の英語表記は「Geneviève」であり、愛称としては「Genet」が正しいとのことですが、発音のしやすさから「Junet」として扱われるケースもあり、意図的に訂正されていないようです。以降、短 編集版では『塊根の花』というタイトルが使われました。

登場人物

ジャック・セトフォード・カーライル

本作の主人公であるジャックは、青年貴族の魔法使いとして描かれています。彼は心霊現象を解決することを職業としており、医療や学術的な肩書きを持っていますが、実際には魔法使いとしての側面も持っています。年齢は25歳ごろで、物語が進むにつれて加齢している可能性があります。体質は虚弱であり、時には意識を失うことも多いです。また、彼の胸には鍵穴があり、これは過去にラスキンにかけられたものとされていますが、その詳細は不明です。

ジュヌヴィエーヴ・コトフォード

彼女はジャックの友人かつ助手であり、ジャックに戦う力を授けられています。魔法の手袋を使い、呪文を唱えることで強力な外見を持つ巨人を召喚します。彼女自身は高い戦闘能力を持っていますが、精神的な影響には弱く、しばしばジャックの助けを受けることがあります。彼女は『宵闇眩燈草紙』にも登場していますが、日本語を話せず、他の登場人物とコミュニケーションを取ることができませんでした。

アーノルド・ラスキン

ラスキンは魔法使いであり、ストラトフォードで医者として活動しています。彼の性格は、非常に人命を重視する常識人であり、過去にジャックに対して鍵をかけた経験があります。彼は戦闘能力が高く、時には巨大な女神を召喚する力を持っていますが、天候操作に関しては不得手であると自他ともに認めています。

ソフィア

ソフィアは魔女であり、異なる呼称で知られています。彼女は物語の中で多くの登場人物と関わっており、その詳細な情報は関連作品を参照することで明らかになります。

単行本の出版情報

• - 仙木の果実 (1998年初版, ISBN 978-4-8402-0889-5)

- 収録内容: 未亡人の指紋、幼女の夢、密室の悪魔、祈りの街など

• - 塊根の花 (2003年初版, ISBN 978-4-8402-2347-8)

- 収録内容: まだ人間じゃない、妻弾き、二つ穴の底など

『J&J』はその独特なストーリーテリングとキャラクター設定により、多くの読者に愛されています。オムニバス的な短編作品としても楽しめる点が、作品の魅力の一つです。

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