JABA九州大会

JABA九州大会

JABA九州大会（ジェイエイビーエーきゅうしゅうたいかい）は、日本野球連盟（JABA）の九州地区連盟が主催する、社会人野球における重要な公式大会です。

大会の概要

本大会は、社会人野球のシーズンが本格的に始まるゴールデンウィーク明けの時期に、例年開催されています。これは、各地の地区連盟が主催する大会の中でも早期に行われるものの一つであり、シーズンの序盤におけるチームの力量を測る上でも注目される大会です。

大会には、九州地方を中心に活動する社会人野球の有力チーム、例年16チームが参加します。これらのチームは、地元九州での栄誉と、さらにその先にある全国大会への出場権獲得を目指し、激しい戦いを繰り広げます。

主な開催球場は、福岡県北九州市にある北九州市民球場がメイン会場として使用されます。加えて、大会序盤の予選リーグにおいては、同じく北九州市内の北九州市立大谷球場や、近隣の山口県下関市にあるオーヴィジョンスタジアム下関も試合会場となります。

社会人野球日本選手権大会との関連

JABA九州大会は、社会人野球の二大全国大会の一つである社会人野球日本選手権大会への重要な選考対象大会に位置づけられています。具体的には、2007年以降、この大会で優勝したチームには、秋に京セラドーム大阪で開催される社会人野球日本選手権大会への出場権が自動的に与えられることになりました。これにより、本大会の重要性と注目度は一層高まり、各チームにとって全国の舞台へ繋がる大きな目標の一つとなっています。

大会形式の変遷

本大会の形式は、過去に何度か変更されています。長年にわたり、大会は全試合が敗者復活戦のないトーナメント方式で行われていました。しかし、より多くのチームが試合機会を持ち、大会を盛り上げる目的から、2009年からは大会形式が見直されました。現在の方式では、まず参加チームをいくつかのブロックに分けて予選リーグを実施し、各ブロックを勝ち抜いたチームが決勝トーナメントに進出して優勝を争います。この方式により、大会序盤から複数の試合が同時進行し、より多くのチームが力を試す機会を得られるようになりました。

特筆すべき出来事

JABA九州大会の歴史においては、いくつかの特筆すべき出来事がありました。特に話題となったのが、2003年の大会にプロ野球チームが特別参加したケースです。当時、福岡に本拠地を置いていた福岡ダイエーホークス（現在の福岡ソフトバンクホークス）のファームチームが、交流の意味も込めて本大会に参戦しました。プロファームチームの参加は、社会人野球界に大きな注目を集めました。ホークスファームは1回戦で大分ハーキュリーズに辛くも勝利しましたが、続く2回戦では社会人野球の強豪として知られる東芝と対戦し、惜しくも敗退しました。この2003年以降、現在に至るまでプロチームが本大会に参戦した事例はありません。

JABA九州大会は、このように社会人野球の重要な一角を占める大会として、毎年熱戦が繰り広げられています。

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