JABA千葉市長杯争奪野球大会

JABA千葉市長杯争奪野球大会

JABA千葉市長杯争奪野球大会は、過去に千葉県を舞台として開催されていた、社会人野球における重要なトーナメント大会の一つです。この大会は、関東地方の強豪チームが一堂に会し、例年秋季に熱戦を繰り広げていました。

沿革と形式の変遷

本大会の起源は1990年に遡ります。この年、新たに完成した千葉マリンスタジアム（現在のZOZOマリンスタジアム）の落成記念行事の一環として、同球場の記念すべきこけら落としとして第1回大会が開催されました。創設当初の大会は、春季、 specifically 3月下旬に開催され、千葉県野球連盟によって選抜された関東圏の企業チームが参加する形式でした。

1998年の第10回大会を機に、大会の形式と開催時期が大きく変更されました。開催時期は秋季の11月前半へと移行し、参加チームも日本野球連盟関東地区連盟が運営する関東選抜リーグにおける成績上位チームに限定されるようになりました。これにより、大会は関東選抜リーグの締めくくり、すなわち決勝トーナメントとしての性格を強く持つことになりました。かつては12チームが参加して行われていました。

社会人野球シーズンにおける位置づけ

大会の開催時期の変更は、社会人野球全体における本大会の位置づけにも影響を与えました。2002年までの社会人野球日本選手権大会は通常10月中旬に開催されていました。このため、その後に行われるJABA千葉市長杯は、その年の社会人野球シーズンの掉尾を飾る大会として、多くのチームやファンにとって重要な意味を持っていました。しかし、2003年から日本選手権の開催時期が11月下旬に変更されたことにより、本大会は日本選手権の前に開催されることとなりました。これにより、かつてのシーズン最終戦としての特別な位置づけは薄れ、他の地方大会と同等の位置づけへと変化していきました。

主催者と大会の終焉

本大会の主催者は、その歴史の大部分を通じて千葉県野球連盟が担っていました。ただし、2006年の第18回大会のみは、日本野球連盟関東地区連盟が主催しています。関東選抜リーグの決勝トーナメントという位置づけでありながら、多くの場合に地方連盟である千葉県野球連盟が主催するという状況は、構造上の不自然さを抱えていたとも言えます。

このような背景もあり、JABA千葉市長杯争奪野球大会は、2010年に開催された第22回大会を最後に、その歴史に幕を下ろしました。大会の役割は、2011年に新たに創設されたJABA関東選手権大会へと引き継がれる形となりました。JABA関東選手権大会は、引き続き関東選抜リーグの決勝トーナメントとしての役割を担っています。

歴代優勝チーム

JABA千葉市長杯争奪野球大会の歴代優勝チームは以下の通りです（1998年は春季と秋季の2回開催）。

第1回（1990年）：日立製作所
第2回（1991年）：日立製作所
第3回（1992年）：住友金属鹿島
第4回（1993年）：NTT関東
第5回（1994年）：日産自動車
第6回（1995年）：住友金属鹿島
第7回（1996年）：日産自動車
第8回（1997年）：NTT関東
第9回（1998年春）：いすゞ自動車
第10回（1998年秋）：NTT関東
第11回（1999年）：日石三菱
第12回（2000年）：日産自動車
第13回（2001年）：日本通運
第14回（2002年）：新日本製鐵君津
第15回（2003年）：富士重工業
第16回（2004年）：富士重工業
第17回（2005年）：シダックス
第18回（2006年）：東京ガス
第19回（2007年）：セガサミー
第20回（2008年）：JFE東日本
第21回（2009年）：日産自動車
第22回（2010年）：JFE東日本

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