JABA四国大会

JABA四国大会

JABA四国大会は、日本野球連盟に所属する四国地区連盟が主催して開催される、社会人野球の主要な大会の一つです。この大会は、その年の社会人野球シーズンが始まって間もない時期に催され、日本選手権大会への出場チームを決定するための重要な選考会としての役割も担っています。

大会の概要と変遷

大会には、主に西日本地域を拠点とする有力社会人野球チームが集結し、例年16チーム程度が参加して優勝を目指し熱戦を繰り広げます。かつては全試合が勝ち抜き方式のトーナメント形式で行われていましたが、2010年からは、社会人野球日本選手権大会の対象となる地区連盟主催大会の試合形式を統一するという日本野球連盟の方針を受け、大会方式が変更されました。現在は、まず複数チームによる予選リーグが行われ、そこを勝ち抜いたチームが最終的な優勝を争う決勝トーナメントに進む、という併用形式が採用されています。

この大会が社会人野球日本選手権大会の選考対象となったのは2007年からです。これにより、JABA四国大会で見事優勝を飾ったチームは、自動的にその年の社会人野球日本選手権大会本戦への出場権を獲得できるようになりました。これは、大会の重要性をさらに高めることとなりました。

大会の開催地は、特定の球場や県に固定されているわけではなく、四国地方にある各県の持ち回りとなっています。

独立リーグ球団の参加

JABA四国大会の大きな特徴の一つとして、四国アイランドリーグplusに所属する独立リーグ球団が過去に参加した経緯があります。これは、社会人野球と独立リーグという異なるカテゴリーのチームが公式戦の場で対戦するという、比較的珍しい機会を提供しました。

初めて独立リーグから参加したのは、2015年の第44回大会における香川オリーブガイナーズでした。この大会では予選リーグで3戦全敗となり、勝利を挙げることはできませんでした。しかし、翌2016年の第45回大会に参加した徳島インディゴソックスは、予選リーグにおいて独立リーグ所属球団として大会史上初の勝利を記録しました。2017年の第46回大会には愛媛マンダリンパイレーツが参加しましたが、こちらは予選リーグ3戦全敗という結果に終わっています。そして、2018年の第47回大会に出場した高知ファイティングドッグスは、予選リーグで1勝2敗となり、独立リーグチームとしては2年ぶりの勝利を挙げました。この高知ファイティングドッグスの参加により、四国アイランドリーグplusに当時所属していた全4球団がJABA四国大会に出場したことになります。

今後についても、各年のJABA四国大会の開催県に本拠地を置く四国アイランドリーグplusの球団が、交代で大会に参加する予定とされています。また、万が一独立リーグ所属球団がJABA四国大会で優勝するという快挙を成し遂げた場合、社会人野球日本選手権大会への出場権は社会人チームである準優勝チームに与えられ、さらにその準優勝チームが所属する社会人野球地区連盟に対して、日本選手権の最終予選枠が一つ増枠されるという特別規定が設けられています。

このように、JABA四国大会は社会人野球のシーズン序盤を彩る大会であると同時に、日本選手権への重要なステップであり、また独立リーグ球団との交流の場ともなり得る、多角的な意味合いを持つ大会と言えます。

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