JBズ

ザ・JBズについて

ザ・JBズは、1970年代前半に活躍したアメリカのファンクバンドであり、ジェームス・ブラウンのバンドとして特に知られています。彼らはまた、James Brown Soul Train、Maceo and the Macks、A.A.B.B.といった名義でも録音を行いました。JBズはブラウンだけでなく、ボビー・バードやリン・コリンズ、ヴィッキー・アンダーソンといったアーティストのバックバンドとしても活動し、独自の音楽も発表しています。

キャリアの始まり

JBズは、1970年3月に結成されました。当時、ブラウンの旧バンドのメンバーたちが賃金ストライキを行っており、それに伴って新たに組織されたのがJBズです。初期メンバーは、無名のファンクバンド「ザ・ペースメーカーズ」からのベースペイカー、ウィリアム“ブーツィ”コリンズとその兄弟フェルプス“キャットフィッシュ”コリンズをはじめ、60年代のブラウンのバンドから残ったボビー・バード（オルガン）、ジョン“ジャボ”スタークス（ドラム）、そして経験が少ないホーン奏者たちが揃っていました。

このメンバーでJBズは、ジェームス・ブラウンの代表曲「セックス・マシーン」や「Super Bad」、「Soul Power」、「Talkin' Loud and Sayin' Nothing」など、数多くの名曲に参加しました。これらの曲はブラウンのファンクの真髄を示すものとして評価されています。また、彼らはブラウンのヨーロッパツアーにも同行し、その期間中にライブアルバム「Love Power Peace」の録音も行われました。さらに、”The Grunt”や”These Are the J.B.'s”といったインストシングルもリリースし、好評を得ました。

メンバーの変遷とその後

1970年12月、JBズのトロンボーン奏者フレッド・ウェズリーがリーダーとしてジェームス・ブラウンの元に戻ると、彼に従ってメイシオ・パーカーやセント・クレア・ピンクニーなどブラウンの過去のサポートメンバーが復帰しました。その結果、コリンズ兄弟や他のオリジナルメンバーはブランズのもとを離れ、ジョージ・クリントンのPファンク共同体に加わることになります。これによりJBズのメンバーは頻繁に変わることになり、1976年と77年には新しいアルバムがリリースされませんでした。しかし、1978年に彼らは復活アルバムを発表し、活動を再開しました。

JBズは、ブラウンのバックバンドとしての役割を果たすだけでなく、独自のアルバムも録音しました。1970年代前半には「Pass the Peas」や「Gimme Some More」などのヒット曲を生み出し、「Doing It to Death」はR&Bチャートで成功を収めました。この曲は、同名義では100万枚以上のセールスを記録し、1973年にはRIAAからゴールドディスクを授与されました。

音楽の進化と影響

1974年の「Breakin' Bread」は、ユニークなアルバムで、ほとんどの曲の冒頭にフレッド・ウェズリーの語りをオーバーダブしています。このスタイルは、ブラウンのリアルタイム録音によるアプローチとは明らかに対照的です。また、ウェズリーとJBズのアルバム「Damn Right I Am Somebody」にはブラウン自身の語りも含まれ、さらなる交流が感じられました。JBズの音楽は、主にブラウンのプロデュースのもとで行われ、多くの作品が彼自身のレーベルであるピープル・レコードからリリースされました。

音楽業界では、1970年代半ばにファンクはディスコの人気に押されて沈静化していきましたが、彼らの作品は後にラッパーやヒップホップDJによって再評価されることになります。映像やサンプリングなどで彼らの音楽は再び脚光を浴び、それが1980年代以降のファンクの復活に寄与しました。

結論

最終的に、ザ・JBズはファンク音楽の重要な位置を占めており、その影響は今もなお根強いものがあります。彼らのディスコグラフィーは、多くのアルバムやシングルから構成されており、音楽の歴史の中で特別な存在として語り継がれています。彼らの音楽は、ジャンルを超えて多くのアーティストに影響を与え続けています。

もう一度検索