JEWELRY ANGEL

JEWELRY ANGEL

accessの通算2枚目のシングル作品として、「JEWELRY ANGEL」は1993年1月25日に世に送り出されました。リリース元はファンハウスで、前作「Virgin Emotion」に続く作品として発表されました。このシングルは商業的にも成功を収め、累計で14.6万枚という売上を記録するヒット作となりました。

収録曲

本作には、タイトル曲を含む全3トラックが収録されています。

1. JEWELRY ANGEL

作詞：貴水博之
作曲・編曲：浅倉大介

タイトルを冠するこの楽曲は、音楽ユニットaccessのプロデューサーでありサウンドクリエイターである浅倉大介が作曲・編曲を手掛けました。彼はこの曲に、当時のaccessが秘めていた「まだ挑戦したい音楽がある」という意欲と、更なるステップへと「加速していく」という勢いを込めたと言います。作詞を担当したボーカリストの貴水博之は、楽曲の持つ疾走感溢れるサウンドに、「一目惚れ」という、心が瞬く間に惹きつけられるドラマティックな情景を歌詞として乗せました。キラキラとしたシンセサイザーサウンドと力強いビートが特徴的な、accessの初期を代表するダンスチューンです。

2. AGAINST THE RULES

作詞：貴水博之
作曲・編曲：浅倉大介

カップリング曲として収録された「AGAINST THE RULES」も、タイトル曲と同じく浅倉大介が作曲・編曲を、貴水博之が作詞を手掛けています。浅倉大介は、シングルにおけるB面（カップリング）曲だからこそ、タイトル曲とは異なるアプローチを試みようと考え、既存の「ルール」や枠にとらわれずに「音で遊んでみよう」という自由な発想のもとにこの楽曲を制作しました。一方、貴水博之は、日々の生活の中で感じる閉塞感から解放され、「息抜きをしよう」というリフレッシュを促すようなメッセージを歌詞に込めています。

3. Virgin Emotion (Instrumental Mix)

作詞：貴水博之
作曲・編曲：浅倉大介

本作のもう一つの特徴は、カップリングとして前作1stシングル「Virgin Emotion」のインストゥルメンタル・バージョンが収録されている点です。これは、accessがこのシングル以降、1995年の活動休止前となる11枚目のシングル「TEAR'S LIBERATION」に至るまで、リリースするシングル作品のカップリングに「前作タイトルのインストゥルメンタル・バージョン」を収録するというスタイルを確立していく、その始まりとなった非常に重要な一曲と言えます。この慣例は、活動再開後にも継承され、24枚目のシングル「Vertical Innocence」以降の作品で再び見られるようになり、accessのシングルにおけるフォーマットの一つとしてファンの間で認識されています。インストゥルメンタル・バージョンを収録することで、楽曲そのもののサウンドメイキングやアレンジメントに焦点を当てて聴く楽しみを提供すると同時に、シングルの系譜を示す役割も担っていました。

その後の作品での展開

「JEWELRY ANGEL」と「AGAINST THE RULES」の楽曲は、リリースから時を経て、accessの他の作品にも新たな形で収録されています。2002年に発表された4枚目のオリジナルアルバム『CROSSBRIDGE』には、これらの楽曲のリメイク版として「JEWELRY ANGEL 2002 -Platonic Eye-」と「AGAINST THE RULES 2002 -AA trance-」がそれぞれ収められました。時代と共に変化する音楽シーンやaccess自身の成熟を経て、原曲とはまた異なるアプローチで再構築されたサウンドを聴くことができます。また、「AGAINST THE RULES」のライブでのパフォーマンスを基にしたアレンジ版は、「AGAINST THE RULES (DANCE MIX)」として、23枚目のシングル「JOY TRAIN」のカップリングに収録されており、楽曲が様々な形で息長くファンに届けられていることを示しています。

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