JPCERTコーディネーションセンター

一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター

一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター、略称はJPCERT/CC（ジェーピーサート/シーシー）は、日本におけるサイバーセキュリティの重要な拠点として、コンピュータセキュリティの情報を集め、様々なインシデント対応を行っている団体です。代表理事には菊池浩明氏が就任しており、これまで多岐にわたる活動を展開しています。

活動の歴史

この団体は1992年ごろからボランティアの形で活動を始め、1996年10月には「コンピュータ緊急対応センター (JPCERT/CC)」として正式に任意団体に発展しました。その後、2003年3月に有限責任中間法人としての法人格を取得し、名称を「有限責任中間法人JPCERTコーディネーションセンター」に変更しました。さらに、2009年には一般社団法人としての地位を確立し、現在に至っています。

活動開始から10年を迎えた2006年には、国内外のネットワーク管理者との連携を強化するなど、組織として成長し続けています。

主な活動内容

JPCERT/CCは、以下のような複数の重要業務を行っています。まず、インターネット定点観測システム「TSUBAME」の運用を行い、ネットワーク上の異常を監視し続けています。また、国内において発生したインシデントの報告を受け付け、それに基づいて適切な対応を行うとともに、インシデント情報を国内外の関係者に迅速に伝達しています。

さらに、経済産業省が定めた「ソフトウェア等脆弱性関連情報取扱基準」に基づく、国内製品開発者との調整活動も行っています。また、海外のCSIRT（Computer Security Incident Response Team）から入手した脆弱性情報を国内の製品開発者に的確に展開することで、広範囲なセキュリティ対策を促進しています。これに関連して、日本国内の製品開発者の脆弱性対応状況を公開する「JVN (Japan Vulnerability Notes)」を情報処理推進機構 (IPA) と共に運営し、社会全体のセキュリティ意識を向上させる一助としています。

国際的な連携

JPCERT/CCは、国際的なCSIRTの集まりである「FIRST」に日本で最初に参加したCSIRTでもあります。さらに、アジア太平洋地域におけるCSIRTの協力体制である「APCERT」の事務局としても活動しており、地域のセキュリティ強化に向けた取り組みを行っています。

2018年6月には菊池浩明氏が代表理事に就任し、同年11月には東京都千代田区から中央区日本橋本町に事務所を移転しました。

JPCERT/CCは、これからも日本国内および国際的なサイバーセキュリティの向上に寄与することを目指して、引き続き活動を続けていきます。

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