JPXプライム150指数

JPXプライム150指数の概要

JPXプライム150指数は、東京証券取引所のプライム市場に上場する内国普通株式を基にした、時価総額加重平均型の株価指標です。2023年7月3日に計算がスタートし、日本経済を代表する企業で構成されることから、多くの投資家に注目されています。

指数の設立背景

この指数の設立は2023年3月30日であり、JPX総研によって新たに創設されることが発表されました。その後、2023年5月26日には、具体的な構成銘柄が公表され、いよいよ7月からの算出運用が始まりました。この指数のコンセプトは「価値創造が見込まれる我が国の代表企業」であり、選ばれた150銘柄はプライム市場から選定されています。

特徴と選定基準

JPXプライム150指数は、エクイティ・スプレッド（ES）という計算モデルとPBR（株価純資産倍率）という2つの基準を用いて銘柄が選定されています。その中で、資本収益性に基づいて75銘柄を、そして市場評価から同様に75銘柄が選出され、合計150銘柄がこの指数を構成しています。

2023年5月に発表された構成銘柄の中には、日本企業で時価総額1位のトヨタ自動車を始め、三菱UFJフィナンシャル・グループやパナソニックグループといった名だたる企業も選ばれていませんでした。特に、日本の3大メガバンクも指数の選定から外れたことが話題となり、基準を満たさなかった企業は選出されない厳しい基準があることを印象付けています。2024年には一部の企業が新たに選ばれる一方、トヨタ自動車はPBRの基準を下回ったため、次回の入れ替えで除外される結果になりました。

初期の運用成績

JPXプライム150指数が算出を開始してからの最初の1ヶ月間、指数の運用結果は東証株価指数（TOPIX）を下回り、日経平均株価とほぼ同じ動きとなりました。このことから、指数全体のパフォーマンスに影響を与える特約がいかに重要であるかを示しています。

構成銘柄の基準値

2023年5月26日におけるJPXプライム150指数の基準値は1000であり、この数値を基準に取引が行われます。さらに、構成銘柄は毎年8月に定期的に入れ替えが行われ、新たな企業が加わることが予想されています。

ETFと先物取引

2023年9月26日には、日本取引所グループの傘下である大阪取引所がこの指数の先物を上場すると発表し、2024年3月18日から取引が開始される予定です。また、大和アセットが2024年1月24日に「iFreeETF JPXプライム150」を新たに上場させることにより、投資信託の選択肢も増える見込みです。

まとめ

JPXプライム150指数は、選定基準の厳しさとともに、投資家にとっての新たな指標となりつつあります。その特徴や選ばれた企業の動向から、今後の日本経済や市場全体の動きに注目が集まることでしょう。

もう一度検索