JR貨物18C形コンテナ

JR貨物18C形コンテナ

JR貨物18C形コンテナ（JRかもつ18Cがたコンテナ）は、日本貨物鉄道が1988年に製造した、有蓋の鉄道輸送用コンテナです。長さは12フィート（約3.7メートル）で、最大積載量は5トンを誇ります。本形式は、国鉄分割民営化直後の1987年から続く改良の一環であり、先代の18A形から床面高さを下げることで容積を拡大しました。

概要

1987年に国鉄分割民営化が行われた際、JR貨物はすぐに18A形コンテナの製造を開始しました。しかし、このコンテナでは容積の拡大が必要とされたため、底上げを図るための設計変更が実施され、1988年には新しい18C形のコンテナが誕生しました。

その年には、富士重工業、東急車輛製造、日本車輌製造、JINDOの4社から合計で5,000個が製造されました。このうち、300個は韓国のJINDOによって製造されています。これは国鉄およびJRが初めて海外企業にコンテナの製造を依頼した事例であり、価格的にも国産品よりも安く抑えられました。

1989年には、両側扉二方開きの18D形への製造が移行し、以降JR貨物では片側妻扉・側扉二方開きのコンテナは19F形まで作られませんでした。

構造

18C形の構造には、片側扉と妻扉の二方開きが採用されています。外法寸法は、高さ2,500 mm、幅2,438 mm、長さ3,658 mm、重さは1.4トン、最大積載量は5トンです。この低床設計により、内容量は18A形よりも増加し、18.1 m³に達しました。この時点では、全長は3,658 mmのままでしたが、後のコンテナは3,715 mmに拡大されることになります。

系列によって設計に若干の差異が見られます。側面中央には細い継ぎ目が二本縦に走り、一部には妻扉に補強リブが施されています。また、JINDO製のコンテナ（番号4701-5000）では脚部の形状が他の国内製と異なり、ツイストロック式の金具が追加されています。

また、塗装については、青22号「コンテナブルー」を基調とし、クリーム色の塗り分けが施されていますが、JRマークの下には「JR貨物」という文字が刻まれ、視認性が高められています。

現在の状況

しかしながら、1999年以降、新しい19D形や19F形、19G形といったコンテナが登場するにつれて、18C形は次第に廃棄されました。2010年には全てのコンテナが廃止されました。

また、2002年にはフォークリフト作業に対応するため、荷崩れを確認するための窓が外板に取り付けられた改造事業用コンテナが2つ製造されましたが、後に別の形式のZX18A形に改番されています。

このように、JR貨物18C形コンテナは、日本の鉄道貨物輸送史において重要な役割を果たしたコンテナ型式の一つとして記憶されています。

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