JR貨物20G形コンテナ

JR貨物20G形コンテナの概要

JR貨物20G形コンテナは、日本貨物鉄道が2018年度から製造・運用を開始した12フィートの有蓋コンテナです。これは、2018年3月17日のダイヤ改正で営業運転が終了したコキ50000形の後継として位置付けられ、様々な荷物の輸送に対応するために設計されています。

製造とデザインの変遷

20G形コンテナの製造は、2018年に1,300個が最初に完成し、全方向に白帯が施されていました。翌2019年には、妻面の白帯が省略される形で450個が追加製造されました。また、2021年度には1,650個が製造される際に、一部の白線が省略されました。2022年度からは、山陽本線で発生した脱線事故を受けて、重量制限装置を追加し、10000番台へ繰り上げられました。この年に2000個が製造され、2023年度にはさらに1400個が追加され、最終的に合計6,800個が製作されました。

コンテナの構造と仕様

20G形コンテナは、外部塗装にJRFレッド、すなわちフロンティアレッドを採用しており、右上部にはJRマークが配置されています。加えて、「JR貨物」という文字も記載されています。このコンテナは規格外となっており、規格外表示の菱形マーク（通称ハローマーク）と「全高H=2600」の表記が側面に見られます。また、全ての面の上部には白色の帯が引かれていますが、製造段階での省略も見受けられます。

コンテナの形状は片側側面と片側妻面が開くデザインで、全高は2600 mmと通常のコンテナよりも高めです。これにより、かさ高品の輸送にも対応可能で、内容積は19.5立方メートル、最大荷重は5.0トンとなっています。

沿革

• - 2018年 - CIMC（中国国際海運集装箱）にて第1号から第1350号まで落成。
• - 2019年 - CIMCで第1351号から第1750号が製造。
• - 2020年 - 新型コロナウイルス影響により製造が中止。
• - 2021年 - CIMCで第1751号から第3400号が完成。
• - 2022年 - 10000番台への移行が行われ、CIMCは第10001号から第10600号を製造、総合車両和歌山製作所では第10601号から第12000号が落成しました。
• - 2023年 - CIMCは第12001号から第12900号を、総合車両和歌山製作所は第12901号から第13400号を製造。

現在の状況

2025年4月現在、JR貨物は6,791個の20G形コンテナを保有しています。これにより、多様化した物流ニーズに応えるための柔軟な輸送手段を確保しています。

参考文献

• - 編集部「JRグループ 2023年3月18日ダイヤ改正の概要」『鉄道ファン』第63巻第743号、交友社、2023年3月、63頁。
• - 「JRコンテナ」『貨物時刻表2024』鉄道貨物協会、2024年3月、199頁。

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