J/TPS-101

J/TPS-101の概要

J/TPS-101は、航空自衛隊で運用される移動式の3次元[[レーダー]]であり、製造は三菱電機が担当しました。1981年に初号機が納入され、以降、航空防衛の重要な役割を果たしています。このレーダーは、M-3D改としても知られ、航空領域の脅威に対して機動的に対応するために設計されています。

背景

1960年代半ば、航空自衛隊は航空脅威の増大や低空目標の監視能力の不足に直面し、移動警戒管制システムの開発を始めました。1971年には、初号機であるJ/TPS-100|J_TPS-100が導入され、同年に臨時第1移動警戒隊が編成されました。この部隊は、新型レーダーの導入に対応するために迅速に展開され、その能力が高く評価されました。さらに、1975年までに同型の2号機も納入され、部隊の運用が強化されました。

しかしながら、J/TPS-100|J_TPS-100は防空指令所（DC）の代替機能も持っていたため、そのシステムの規模が大きくなり、3号機以降の導入が難航しました。昭和40年代初期に開発されたこのレーダーは、技術の進化に伴う脅威への対応が求められ、電子戦能力やクラッター抑圧能力の向上が急務でした。

J/TPS-101の開発

このような要求に応える形で開発されたJ/TPS-101は、最新の技術が盛り込まれており、性能向上を実現しています。また、運用目的を警戒監視機能に限定することで、従来のシステムよりもコンパクトにまとめられ、機動性が向上しました。空中線部はトラックに搭載される形で配置され、特異な形状の八角形パラボラアンテナを持っています。

システムの構成には、空中線装置、送受信装置、通信装置、指揮管制装置が含まれており、運用の効率が追求されています。

部隊の編成

1981年3月には、春日基地で第3移動警戒隊が新設され、その後1982年10月には那覇基地で第4移動警戒隊が設立されました。1989年3月までに、当初の計画を反映して合計10個隊が編成され、これによりJ/TPS-100|J_TPS-100装備の部隊と合わせて、航空自衛隊は移動警戒任務を強化しました。また、教育訓練用としても、硫黄島基地隊や第5術科学校第1分校にそれぞれ1基ずつ配備されています。

まとめ

J/TPS-101は、航空自衛隊の防空能力を支える重要な装備品として、今後もその運用の発展が期待されます。移動式の特性を活かしつつ、航空脅威への対応を果たす本機は、性能向上とともに航空防衛の最前線で活躍し続けることでしょう。

参考文献

• - Chen, Xiaolin (1990). Japanese Military Radar Equipment (PDF). Conmilit (Report). Vol. 14. pp. 42–44.
• - 朝雲新聞社 編『自衛隊装備年鑑2006-2007』2006年。ISBN 4-7509-1027-9。
• - 航空幕僚監部 編『航空自衛隊50年史 : 美しき大空とともに』2006年。 NCID BA77547615。

関連項目

• - 航空自衛隊の装備品一覧

もう一度検索