JohnHathway

ジョン・ハサウェイ

ジョン・ハサウェイ（John Hathway）は、日本の芸術家、イラストレーター、同人作家、メディアアーティストです。ユニークな経歴を持ち、現在は京都嵯峨芸術大学芸術学部および短期大学部で客員教授を務めています。

聖学院中学校・高等学校を経て千葉大学を卒業後、東京大学大学院では物理工学専攻（量子極限物理学分野）で修士課程を修了。その後、博士課程に進学し、科学技術省の下で日本学術振興会特別研究員も兼務するという、アカデミックな理系の道を歩んでいました。

しかし、次第に興味の対象が物理学から芸術へと移り、特に同人活動に没頭するようになります。自身の同人サークル「JH科学」を主宰し、同人漫画の執筆を中心に活動の幅を広げていきました。彼の創作活動はイラストレーションやデザインにとどまらず、装置制作やソフトウェア開発など、多岐にわたる分野に及びます。

アーティストとしては、メディアアート作品を数多く手掛けており、人工筋肉ロボットと彫刻を組み合わせた「ΔFigure」や、Yahoo!JAPANとのコラボレーションによるWEBメディアアート「The Mother of Internet」、自動運転乗り物型の「Mover」などがあります。また、秋葉原ラジオ会館の壁画など、大型のコミッションワークも制作しています。

イラストレーションにおける彼のスタイルは、数千枚にも及ぶレイヤーを重ねて描かれる、極めて緻密で情報量の多い表現に特徴があります。この独特の手法により生み出されるイラストは、多くのファンを魅了しています。

活動の場は国内にとどまらず、国際的な評価も得ています。世界的なメディアアートの祭典である「アルス・エレクトロニカ」での展示や、村上隆がプロデュースする展覧会「JUXTAPOZ X SUPERFLAT」、神戸ビエンナーレなど、国内外の主要な展覧会やイベントに参加しています。神戸ビエンナーレでは、2013年に審査委員を務めた経験もあります。

代表作としては、シリーズ作品である『魔法町シリーズ』や、メディアミックス展開された『真空管ドールズ』などがあります。『真空管ドールズ』は、彼が原作を手掛けたアプリゲームとしてもリリースされており、関連イベントや展示も行われました。

ペンネーム「John Hathway」は英語圏の人名のような響きを持つため、外国にルーツがあると誤解されることがありますが、本人は日本人であり、特に外国との繋がりや英語が得意というわけではないそうです。

物理学で培った知性と、芸術への情熱が融合したジョン・ハサウェイの活動は、ジャンルの垣根を越え、常に新しい表現を追求し続けています。

彼の作品は、書籍の装丁やイラスト、音楽PVへの参加など、様々な形で発表されており、多才なクリエイターとして注目を集めています。

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