Ju 288 (航空機)

ユンカース Ju 288の概要

ユンカース Ju 288は、第二次世界大戦中にドイツで設計された爆撃機です。1940年11月29日に初飛行を果たしましたが、結局22機が製造されたところで試作段階で終了してしまいました。
この機体は、当時のドイツ空軍が抱えていた問題を克服するために開発され、それに伴う多くの試行錯誤が特徴となっています。

開発の背景

ドイツは第二次世界大戦の開戦前、限られた能力を持つ爆撃機を中心に空軍を編成していました。主力となっていたユンカース Ju 88は、十分なパフォーマンスがありましたが、小型の胴体内爆弾倉のために機外に爆弾を懸架しなければならず、その結果、飛行性能が低下するという問題を抱えていました。

このような状況を改善するため、1937年以降、ユンカース社は出力を増したエンジンを搭載したJu 88の改良型研究を進めました。特に1939年には、ハインリッヒ・ヘルテルが会社に移り、基盤となる設計案であるEF.74が提案されました。この設計は基本的にJu 88を拡大したもので、胴体と主翼の構成は同じながら、機首は全面的に再設計され、与圧式コックピットを採用しました。

さらに、胴体内部に8,000 lbのペイロードを確保し、全ての爆弾を機内に搭載できることで、機外の装置を使用する必要がなくなりました。これにより、Ju 88に比べて大幅な性能向上が見込まれました。

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