Jungle Smile

1994年に結成された日本の音楽ユニット、Jungle Smileは、ボーカルと作詞を担当する高木郁乃と、作曲、編曲、そしてコーラスなどを手掛ける吉田ゐさおからなる男女2人組です。そのユニークなユニット名には、高木郁乃が抱いていた「殺伐とした都会というジャングルのような環境でも、いつも笑顔でいられるように」という願いが込められています。ユニットはビクターエンタテインメント内のレーベル、SPEEDSTAR RECORDSに所属し、多くの楽曲を発表しました。2002年をもって一度は活動を休止しましたが、その後も節目となるタイミングで単発的な活動を続けています。

経歴

ユニットは1994年11月にその活動をスタート。翌1995年10月には、ヤマハが主催する「THE 4th ミュージッククエストJAPAN FINAL」において楽曲「チェリーボーイ」で優秀賞を獲得し、これがきっかけとなりSPEEDSTAR RECORDSとの契約を結びます。1996年11月、シングル「風をおこそう」でメジャーデビューを果たしました。特に注目を集めたのは、1997年3月に発表された2ndシングル「片思い」で、この楽曲は同年の全日本有線放送大賞新人賞受賞へと繋がりました。1998年には5thシングル「おなじ星」をリリース。この曲がアニメやCMのタイアップとして使用されたことで大きな反響を呼び、ユニットはスマッシュヒットを記録し、テレビへの露出も増加しました。順調な活動に見えましたが、1999年6月、高木郁乃が声帯結節を患い、やむなく活動を一時休止します。同年11月には、レベッカのトリビュートアルバムに参加することで活動を再開しました。そして2002年12月18日、ライブDVD「ジャンスマシネマ」の発売をもって、ユニットは活動休止に入ります。

活動休止後

正式な活動休止期間に入った後も、Jungle Smileは節目となるタイミングで再会を果たしています。2011年11月21日、デビュー15周年を記念し、かつてレギュラーを務めたラジオ番組「のほほん喫茶」を渋谷で一夜限り復活させるイベント「Jungle Smile 15周年特別企画『帰ってきた〜のほほん喫茶〜』」を開催しました。このイベントは当初、関係者向けのパーティーを想定していましたが、チケットが即日完売するほどの大きな反響を受け、急遽Ustreamでの生中継が実施されました。さらに、2013年にはK-mixで放送されたラジオドラマ『新静岡セノバ presents セノバスマイルストーリー』のテーマソングとして、実に12年ぶりとなる新曲「流星スペクタクル」と「理由は要らない」を提供し、オンエアされました。これらの楽曲は公式サイトでも試聴可能となりました。2014年2月8日には、K-mix開局30周年記念ライブ「再会」に出演し、「流星スペクタクル」をシングルCDとして来場者に配布しました。このCDは現在、オフィシャルグッズとしてメルカリでも販売されています。デビュー20周年を迎えた2016年 11月21日には、東京キネマ倶楽部にて記念イベント「ジャンスマ、成人式」を昼夜2回公演で開催。来場者には、新曲「おおるりおおぞら」を含む、ラジオ番組を模したトークCDがプレゼントされました。

メンバー

- 高木郁乃（たかぎいくの）: 1975年 6月29日生まれ。ボーカルと作詞を担当。神奈川県横須賀市で誕生し、新潟県妙高高原町（現在の妙高市）で育ちました。Jungle Smileとしての活動中にも、2002年の映画『Tokyo.sora』に出演するなど、単独での活動も経験しています。ユニット活動休止後も、2004年にはCMソングのボーカリストとして参加。2006年と翌年にはチャリティーコンサートにゲスト出演し、自身の楽曲などを披露しました。2008年の同コンサートでは「高木いくの」名義で正式に参加し、ソロ活動の準備が進められていることが公表されました。2011年からはFM-NIIGATAでラジオパーソナリティも務めています。
- 吉田ゐさお（よしだいさお）: 本名、吉田功。1972年 10月1日生まれ。作曲、編曲、コーラスなどを担当し、音楽プロデューサーとしても活動しています。群馬県高崎市の出身。Jungle Smileの活動休止以降は、作曲家、編曲家、音楽プロデューサーとして幅広く活動する傍ら、舞台俳優としても活動の場を広げました。2006年には、CORE OF SOULの飯塚啓介と共に音楽ユニット「マイコン兄弟」を結成しています。

ディスコグラフィー

Jungle Smileは、これまでに多数のシングルやアルバムをリリースしています。メジャーデビューシングル「風をおこそう」を皮切りに、「片思い」、「冒険（ロマン）」、「小さな革命」、「おなじ星」、「白い恋人」、「抱きしめたい」といったヒットシングルを発表。特に「おなじ星」や「白い恋人」はタイアップ効果もあり、ユニットの認知度を高める代表曲となりました。アルバムとしては、「虹のカプセル」、「林檎のためいき」、「夏色シネマ」、「あすなろ」といったオリジナルアルバムに加え、ベストアルバム「ジャンスマポップ〜シングル集〜」をリリースしています。2002年の活動休止時には、ライブ映像などを収めたDVD「ジャンスマシネマ」も発売されました。また、楽曲は楽譜としても複数出版されています。

その他の活動

MBSヤングタウン（高木のみ）、Jungle Smileのほほん喫茶、Jungle Smileちょっとそこまでなど、いくつかのラジオ番組に出演し、リスナーとの交流を深めました。

彼らの音楽性は、いきものがかり、コアラモード.といったアーティストとの共通点を見出されることもあります。また、過去には乙葉がアルバムで「おなじ星」をカバーするなど、他のアーティストにも影響を与えています。

もう一度検索