K点

K点（ケイてん）とは

スキージャンプ競技におけるジャンプ台の建築基準点のことです。ドイツ語の"Konstruktionspunkt（建築基準点）"が語源となっています。

ジャンプ台の着地斜面の下部に位置し、赤い線で示されています。K点を境に、着地斜面の傾斜角度が変わります。

K点の役割

現在の採点方法では、K点は飛距離の基準として用いられ、K点への着地で60点が与えられます。K点に満たない場合は減点、超えた場合は加点となります。

加減点はジャンプ台の規模によって異なり、ノーマルヒルでは2.0点/m、ラージヒルでは1.8点/mが一般的です。
着地区域の開始地点はP点（P-point）と呼ばれ、青い線で示されています。

かつてのK点

以前は、K点は「極限点」（Kritischer Punkt）としての意味を持っていました。着地時の危険を考慮し、これ以上飛ぶと危険であるという目安として、1972年札幌オリンピック当時は用いられていました。

大会運営者は、選手の飛距離がK点を超えないように、スタート地点の高さや助走路の長さを調整していました。

しかし、滑空技術や着地技術、競技服の進歩により、「K点越え」が可能となり、極限点としての意味は薄れていきました。

ヒルサイズ

現在では、かつてのK点の役割に相当するものとして、「ヒルサイズ」が用いられています。ヒルサイズはK点よりも遠くに設定されており、選手がヒルサイズを超えて飛行すると、競技の続行について審議されます。

K点距離が同じでも、ジャンプ台によってヒルサイズは異なりますが、おおむねノーマルヒルで31度、ラージヒルで32度の斜度となっています。

現在、ジャンプ台の大きさは「ヒルサイズ=Xm、K点=Ym」という形式で示されます。
1995年頃からヒルサイズ導入までは、斜度30度を目安にした「ジュリーディスタンス」が用いられていました。

白馬ジャンプ競技場

1998年長野オリンピックで使用された白馬ジャンプ競技場のK点は、ノーマルヒルで90m、ラージヒルで120mです。

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