K7 (機関短銃)

K7短機関銃：韓国特殊部隊の近接戦闘兵器

K7は、大宇精工が開発した韓国製の短機関銃であり、同国軍特殊部隊の近接戦闘を支える主力兵器として知られています。2001年に韓国軍に制式採用されたK7は、既存のK1短機関銃をベースに設計されましたが、9mmパラベラム弾を使用する点が大きな違いです。

設計と機構：K1からの進化

K7は、K1シリーズと共通の機関部を一部流用しながらも、独自の機構を採用しています。K1シリーズが採用するストーナーシステム式ダイレクトインピジメント方式ではなく、シンプルブローバック方式を採用することで、高い発射速度を実現しています。その発射速度は毎分1100発と非常に高く、フルオート射撃時のコントロールには熟練の技が必要とされています。

一体型サプレッサー：静寂性へのこだわり

K7の大きな特徴として、銃身一体型のサプレッサーが挙げられます。このサプレッサーは、発射時の騒音を111.5デシベルまで抑制する効果があり、隠密作戦に適しています。しかし、フルオート射撃時の高い発射速度はサプレッサーへの負担も大きく、消耗が早まるという課題も抱えています。

運用国と部隊：世界に広がるK7

K7は韓国国内では特殊戦司令部や海軍特殊戦旅団（韓国SEALs）で運用されています。韓国以外でも、その高い性能と信頼性から各国特殊部隊に採用されており、バングラデシュ、インドネシア、カンボジアなどで使用されています。インドネシアでは、海軍特殊部隊Kopaskaの戦術潜水部隊と陸軍特殊部隊KopassusがK7を装備しています。

まとめ：独特な特徴を持つ短機関銃

K7は、シンプルブローバック方式による高い発射速度と、一体型サプレッサーによる静寂性を両立させた独特な設計を持つ短機関銃です。フルオート射撃時のコントロールの難しさやサプレッサーの消耗といった課題はあるものの、その高い戦闘能力から、韓国を始めとする世界各国の特殊部隊で信頼され、運用されていることが、その性能の高さを物語っています。K1をベースとしながらも、独自の進化を遂げたK7は、現代の近接戦闘における重要な装備の一つと言えるでしょう。今後の発展にも注目したいところです。

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