KBCラジオ・チャリティ・ミュージックソン

KBCラジオ・チャリティ・ミュージックソンとは

『KBCラジオ・チャリティ・ミュージックソン』は、九州朝日放送（KBCラジオ）が毎年12月24日から25日にかけて放送する、目の不自由な方々への支援を目的としたチャリティラジオ番組です。ニッポン放送をキーステーションとする「ラジオ・チャリティ・ミュージックソン」の福岡版として、1975年に放送を開始しました。番組では、リスナーからの寄付を募り、集まった資金は「通りゃんせ基金」を通じて視覚障害者の福祉に役立てられます。KBCラジオでは、番組の進行役を「メインランナー」と呼び、毎年、同局のパーソナリティが務めています。

歴史

1975年、ニッポン放送の番組を一部ネットしながら、KBCラジオ独自の募金活動を開始したのが始まりです。翌年には、ラジオ局長を委員長とする実行委員会を設置し、24時間体制での独自番組放送を開始しました。県内各地にラジオカーを派遣し、移動中継を行いながら募金を呼びかけるなど、大規模な展開となりました。

1980年には、寄付金で購入した点字器などを活用し、点字教室を開講しました。定員を大きく超える応募があり、その後、卒業生が中心となって「KBC点字同好会」を発足。点訳活動を行い、盲学校や図書館に本を寄贈する活動を続けています。

2000年代に入ると、放送時間の拡大や、天神や小倉などの主要スポットに募金会場を設置するなど、より多くの人々が参加しやすい形へと発展しました。携帯電話での寄付受付や、チャリティバザーの開催など、時代に合わせた取り組みも行われています。2011年までに集まった寄付金は3億円を超え、その資金で多くの音響信号機が設置されました。

過去の番組内容

1970年代〜1980年代

初期は、ニッポン放送の番組を一部放送しながら、KBC独自の募金活動を行う形式でした。1976年には、ラジオカーを使った移動中継や、一般ボランティアの協力のもと、24時間体制での募金活動を実施。山口百恵さんが本社スタジオで寄付を呼びかけるなど、話題を集めました。1980年代には、毎年、メインランナーを中心に、タレントやアナウンサーが出演し、様々な企画を展開しました。

1990年代

この時期には、九州朝日放送のアナウンサーがリレー形式でメインランナーを担当する年もありました。また、MALTAチャリティーライブをテレビスタジオで開催するなど、音楽イベントも積極的に行われました。1999年には29時間生放送となるなど、番組の規模も拡大しました。

2000年代

2000年代に入ると、天神や小倉など複数の会場からの生放送や、ゲストを招いてのライブイベントが行われるようになりました。2005年にはテーマ曲が作られ、番組のイメージを印象づけました。また、ゆめタウンなどのショッピングモールにキャラバン隊が出動し、中継を行うなど、県内各地で募金活動が行われました。

2010年代

2011年には東日本大震災を受け、「手をつないで」をテーマに放送されました。LinQの楽曲をテーマソングとして採用し、メンバーがライブや募金活動を行うなど、若い世代の参加も促しました。2012年には、糸島市の小学生が育てたひまわりの種を配布するなど、地域との連携も深めました。近年は、オールナイトニッポンのネットも行うなど、番組の構成も多様化しています。

2020年代

2020年以降は、若手アナウンサーがメインランナーを務め、広島や香川の放送局と同時放送を行うなど、新たな試みも行われています。また、Kis-My-Ft2やSixTONESのライブを放送するなど、若い世代へのアプローチも強化しています。2024年は50回目の放送となり、「おかげさまでありがとう、おたがいさまでありがとう」をテーマに、様々な企画が予定されています。

番組の特徴

チャリティ精神: 視覚障害者への支援を目的とし、リスナーからの温かい寄付を募ります。
地域密着: 福岡県内各地を巡回し、リスナーとの触れ合いを大切にしています。
多様な企画: ライブイベント、チャリティバザー、移動中継など、様々な企画で番組を盛り上げます。
世代を超えた参加: 若手アナウンサーやアイドルグループの起用など、幅広い世代が参加できる番組づくりを目指しています。
* 長年の歴史: 1975年の放送開始以来、福岡県民に愛され、地域社会に貢献してきました。

今後の展望

50回目を迎える2024年以降も、KBCラジオ・チャリティ・ミュージックソンは、より多くの人々が参加できる、そして、より多くの支援を届けられる番組を目指して、進化を続けていくでしょう。

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