KDELibs

KDELibsは、KDE互換ソフトウェアの開発者向けに、多様なフレームワークと機能を提供するQtベースのライブラリ集です。これらのライブラリはLGPL（GNU Lesser General Public License）の下で利用でき、開発者は自由かつ柔軟にソフトウェアを構築できます。

含まれるライブラリ

KDELibsパッケージには、以下のような主要なライブラリが含まれています。

libkdecore: KDEのコア機能とネットワーク関連のクラスを提供します。アプリケーションの基盤となる部分を支え、ネットワーク通信を扱うための機能を含んでいます。
libkdeui: KDEのユーザーインターフェース（UI）クラスを提供します。これにより、一貫性のあるルックアンドフィールを持つアプリケーションを開発できます。
libkabc: KDEのアドレスブッククラスを提供します。連絡先情報を管理・操作するための機能を提供します。
libknewstuff: KDEの新機能クラスを提供します。新しい機能や拡張をアプリケーションに統合するための機能を提供します。
libkspell2: KDEのスペルチェッククラスを提供します。テキストのスペルチェック機能を提供します。
libkutils: KDEのユーティリティクラスを提供します。様々な便利な機能やツールを提供し、開発効率を向上させます。

含まれるフレームワーク

さらに、KDELibsには以下のような重要なフレームワークが含まれています。

DCOP (Desktop COmmunication Protocol): デスクトップ環境間でのプロセス間通信を可能にするプロトコルです。
KIO (KDE Input/Output Subsystem): KDEの入出力サブシステムであり、ファイルシステム、ネットワーク、その他のデータソースへのアクセスを提供します。URLを抽象化し、統一的な方法でアクセスできるようにします。
KParts: KDEのパート埋め込みフレームワークであり、アプリケーション内で他のアプリケーションのコンポーネントを埋め込むことができます。これにより、アプリケーションのモジュール化と再利用性が向上します。
KHTML: KDEのHTMLエンジンであり、HTMLドキュメントのレンダリングに使用されます。ウェブブラウザやその他のHTML表示アプリケーションの中核となる部分です。
kimgio: KDEの拡張可能画像読み込みフレームワークであり、様々な画像フォーマットの読み込みをサポートします。これにより、画像処理アプリケーションを柔軟に開発できます。
KJS: KDEのJavaScriptエンジンであり、アプリケーション内でJavaScriptコードを実行できます。動的なWebコンテンツやスクリプト処理を可能にします。
KDEPrint: KDEの印刷サブシステムであり、ドキュメントの印刷をサポートします。印刷設定の管理やプリンターとの連携を行います。
Kross: インタープリタに依存しない方法で、アプリケーションにスクリプト機能を追加できるフレームワークです。様々なスクリプト言語に対応できます。
KWallet: KDEのウォレットメカニズムであり、パスワードやその他の機密情報を安全に管理します。セキュリティを強化し、ユーザの利便性を向上させます。
Phonon: KDEのマルチメディアフレームワークであり、オーディオやビデオの再生をサポートします。様々なメディアフォーマットに対応できます。
Solid: KDEのハードウェア検出・管理クラスであり、システムのハードウェア情報を取得し、管理するための機能を提供します。デバイスの検出や設定を容易にします。
ThreadWeaver: ジョブベースのマルチスレッドライブラリであり、並列処理を効率的に行います。複雑なタスクを分割し、パフォーマンスを向上させます。

外部リンク

KDElibs 公式サイト
KDE で開発する
* API リファレンス

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