KEEP oN.

シングル「kEEP oN.」について

V6の40枚目となるシングル「kEEP oN.」は、2012年8月8日にavex traxよりリリースされました。本作は、そのキャッチコピーとして「V6史上最大の問題作」という言葉がある通り、6分6秒の中にバラードからエレクトロ、ラップ、ファンク、オペラと多様な音楽スタイルが入り混じる一大交響曲のように構成されています。

背景と制作

本作を手掛けたのは西寺郷太（NONA REEVES）とcorin.のコンビ、通称「にしこりコンビ」です。彼らは2011年にリリースされたシングル「Sexy.Honey.Bunny!」の制作を通じてV6との信頼関係を築きました。デビューから17年が経過し、メンバーが個々での活動が多くなる中、グループとして新たなチャレンジが求められていました。特に三宅健が発言した「誤解されても魅了するような新しい挑戦をしたい」という意向が、本作の制作に大きな影響を与えました。

制作のコンセプトには「今まで誰もやっていないこと」と「全員の個性を一つの曲に統合すること」が掲げられました。corin.は、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」のように、様々なスタイルを一つの曲に融合させることを目指し、後に西寺によるアレンジが加わりました。また、井ノ原快彦と三宅健を中心にV6メンバーも制作に参加し、各メンバーがアイデアを持ち寄ることで 完成度の高い楽曲が生まれました。

音楽構成と歌詞

「kEEP oN.」は、はじめは約7〜8分の長さでしたが、グループ名にちなんで6分6秒に凝縮されました。その構成は以下の7つの楽章に分かれています：

• - 第1楽章（バラード part）
• - 第2楽章（エレクトロ〜ラップ part）
• - 第3楽章（JUSTサビ part）
• - 第4楽章（ファンク〜JUSTサビ part）
• - 第5楽章（オペラ part）
• - 第6楽章（エレクトロ part）
• - 最終楽章（弾き語り part）

本作は「何かを続けることの重要性」をテーマにした歌詞が特徴です。幼少期の自分に戻り、「そのまま_continueしていけば大丈夫」と励ます内容が描かれています。楽曲は多彩な展開を見せる中で、シンプルに「小さな男の子を笑顔にする」というメッセージを持っており、その奥深さが魅力でもあります。

録音とリリース

レコーディングでは、avexのスタッフが予算を惜しまなかったため、多くの演奏者が参加し、壮大なサウンドが生まれました。また、ボーカルディレクションにはにしこりコンビが関与し、V6メンバー全員の歌声を活かす配分が工夫されました。

「kEEP oN.」は2012年7月18日から先行配信され、CDリリース日は8月8日でした。それぞれ異なる特典が付属する3形態で販売され、特に初回盤にはミュージックビデオやメイキング映像などの豊富なコンテンツが収められています。

チャートと批評

リリース後、本作はオリコン週間CDシングルランキングで3位を記録し、貴重な成功を収めました。批評家からは、V6の新たなターニングポイントとして注目され、楽曲の目まぐるしい展開やメンバーのパフォーマンスの相乗効果が高く評価されています。

全体として「kEEP oN.」は、V6の音楽的成長と新たな挑戦の象徴的な作品であり、一聴の価値がある傑作です。

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