KURA・KURA

『KURA・KURA』（クラ・クラ）は、1990年4月から1991年9月にかけて、テレビ朝日の深夜番組枠『熱帯夜アカデミー』内で放送されていたバラエティ番組です。この番組は、当時のバラエティ番組としては一風変わった構成が特徴でした。

番組の主な内容は、ショートコントを中心としたものでした。出演者は、アイドルグループであるribbonをはじめとする若手タレントたちでしたが、番組内では顔面ペイントなどの汚れネタも厭わず、従来のアイドル番組のイメージを覆すような演出が話題となりました。この斬新なスタイルは、視聴者から一定の支持を集め、番組の人気を支える要素となりました。

また、『KURA・KURA』には、ribbonのメンバーがバスタブに入り、視聴者からのハガキに答えるトークコーナー「RIBBON IN THE BATH」という、ラジオ番組のような形式のコーナーも存在しました。このコーナーは、リラックスした雰囲気の中で、ribbonのメンバーの素顔が見られるとあって、番組の中でも特に人気の高いコーナーでした。ファンにとっては、彼女たちの飾らない一面を垣間見ることができる貴重な機会でした。

番組開始当初は、ヒロミとB21スペシャルのメンバーが司会を務め、長田江身子がアシスタントを担当していました。この時期、ribbonのメンバーは、あくまで番組内のコーナー出演者という位置づけでした。しかし、1991年4月からは番組の構成が大きく変わり、ribbonが番組のメインへとシフトしていきました。この変更は、番組の方向性を大きく転換させるものであり、ribbonの人気をさらに押し上げる要因となりました。この構成変更によって番組は新たなファンを獲得し、番組の人気はさらに高まりました。

『KURA・KURA』の放送終了後、テレビ朝日では、ribbonをメインとした後継番組『シンデレラEXP (CINDERELLA EXPRESS)』が半年間放送されました。この後継番組も、ribbonの人気を背景に一定の支持を集めました。これは、『KURA・KURA』が築き上げた人気が、後番組にも引き継がれたことを示しています。

番組の企画は斉藤由雄（テレビ朝日）が担当し、中野俊成、宮川賢、野村安史が作・構成を担当しました。ナレーションは大森章督が務めました。技術面では、池田屋が技術を担当し、中村純、三好哲也がカメラを担当、善方光一がVE、斉藤卓（プログレッソ）が照明、高田善弘が音声、小林直彦が編集を担当しました。MAは吉沼秀夫（ウエストレイクスタジオ、ヒビノ関連会社、現在は閉業）が担当、音響効果は中田圭三（4-Legs）が担当しました。TKは阿部瑞重が務め、メイクは長井桂子（パンプキンハウス）、スタイリストは早川和美、笠井友理が担当、美術はTIMEが担当しました。ディレクターは畔柳吉彦（D3 Company）、プロデューサーは波多野正美（テレビ朝日）と新井義春（D3 Company）が務めました。制作協力はD3 Company、企画協力は田辺エージェンシー、制作著作はテレビ朝日でした。

『KURA・KURA』は、深夜番組でありながらも、そのユニークな構成と斬新な演出で、多くの視聴者に愛されたバラエティ番組でした。特に、アイドルが汚れ役をこなすという、当時のバラエティ番組としては珍しい試みは、視聴者に新鮮な驚きを与え、番組の魅力を高める要因となりました。また、ribbonという人気アイドルグループをメインに据えた構成は、若い世代の視聴者層を惹きつけることに成功しました。この番組は、当時の深夜番組としては異例の人気を集め、その後のバラエティ番組の制作にも大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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