LAMPO-THE HYPERSONIC BOY-

『LAMPO-THE HYPERSONIC BOY-』

『LAMPO-THE HYPERSONIC BOY-』（ランポ-ザハイパーソニックボーイ-）は、上山徹郎によって1996年から1999年まで小学館の『月刊コロコロコミック』と『別冊コロコロコミック』で連載された漫画で、全4巻が出版されています。物語は、エヴリア半島という舞台で繰り広げられ、少年ランポと少女ヨシノの運命的な出会いから始まります。

連載の経緯

1996年11月号から連載がスタートし、初回からセンターカラーでの掲載が行われました。その後、単行本はてんとう虫コミックススペシャルとして刊行されましたが、第2巻の第9話以降は『別冊コロコロコミック』に移行して連載が続けられました。1999年6月号をもって連載は終了し、単行本第3巻が発表されるのは同年5月でしたが、最終第4巻の発売予定は2000年4月にずれ込むこととなります。この遅延に関しては、作画の修正や書き下ろしが行われていたためだと、後に明かされました。

あらすじ

物語は、エヴリア半島の港町で漁師の少年ランポが、空から落下してきたロボットに護られていた巫女の少女、ヨシノと出会うことから始まります。ヨシノはジェファン神国に関連した人物で、神国で何か不穏な出来事が起きていることを告げます。彼女を追って神国のロボットキリンジが現れますが、ランポは自身の隠された戦闘能力を使ってこれを打ち破ります。

しかし、神国軍がヨシノを連れ戻しに来たことで、ランポと半島の住民たちは彼女を守るため必死の抵抗を決意します。彼女を連れ去るために現れたマスラオというロボットは、ランポの養父であるスサノオによって阻まれますが、スサノオはその戦いの中で命を落としてしまいます。ランポはヨシノを救うため、スサノオの遺志を継ぐことを決意し、神国に向かいます。

第2巻では、ランポが途中でツクヨミという人物に出会い、彼のもとで戦闘の訓練を受けることになります。ツクヨミはかつて神国で人造人間の開発に関与していた賢者で、ランポの能力を引き出す手助けをしてくれます。一方、ヨシノは神国に戻ると、神秘的な能力を持つシロタエと出会い、重大な役割を担うことになります。

第3巻では、神国の首都、統京に潜入したランポが数々の困難に立ち向かいます。電力供給のトラブルにより、島での抗議活動が活発になり、その中でヨシノがフガクという存在の脅威に気づく展開が繰り広げられます。最終第4巻では、ついにフガクとの激しい戦いが繰り広げられ、ランポたちは神国の未来を賭けた戦いを繰り広げます。

物語の中では、ランポの成長と友人たちとの絆、さらには自己の運命を受け入れながら進んでいく様子が描かれています。また、出自や正体が明らかになることで、彼の内面的な葛藤もテーマとして盛り込まれています。最後には、フガクの脅威を打ち破り、静かな平和が再び訪れるのです。

登場人物

• - ランポ：エヴリア半島の少年。両親を失い、養父に育てられた異能の持ち主。
• - ヨシノ：ジェファン神国の巫女で、神秘的な力を持つ少女。
• - スサノオ：ランポを育てた老人で、神国軍師の出身。
• - ツクヨミ：研究者であり、ランポに戦闘を教える。

発刊情報

『LAMPO-THE HYPERSONIC BOY-』は1999年まで連載された後、2000年にようやく完結し、2017年にはMANGATRIXからプレミアム版とスタンダード版が復刊されました。復刊版では新たに描かれたカバーイラストもあり、幅広い読者に親しまれています。

この作品は、冒険心や友情、戦いを通じた成長を描いた感動的な物語で、多くのファンに支持され続けています。

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