LEMONed

『LEMONed』は、1996年5月22日にリリースされたコンピレーション・アルバムです。このアルバムは、hideが自身のレーベル「LEMONed」を立ち上げた背景と、そのレーベルに所属するアーティストたちの楽曲を集めた作品として、音楽ファンにとって重要な意味を持っています。

hideは、事務所に送られてきたZEPPET STOREのインディーズ1stアルバム『Swing, Slide, Sandpit』を聴き、そのサウンドに感銘を受けました。彼はこの才能を多くの人に知ってもらいたいと考え、自身の所属するMCAレコード内に「LEMONed」レーベルを設立しました。ZEPPET STOREのインディーズ2ndアルバム『716』がレーベル初のリリース作品となり、その後、コンピレーションアルバム『LEMONed』が発表されました。このアルバムには、『716』からの2曲も収録されています。

さらに、hideはtrees of Lifeの楽曲「oneday for maria」のPVを観て、その独特の世界観に魅了され、「LEMONed」レーベルへの協力を依頼しました。trees of Lifeは、久野真喜子と齊藤慶によるアートユニット「t.o.L」が中心となって活動するバンドです。アルバム『LEMONed』は、hideとt.o.Lの共同プロデュースによって制作され、アートディレクションもt.o.Lが担当しました。

アルバムに収録された「oneday for maria」は、t.o.Lが制作したSFアニメーション映画『TAMALA2010 a punk cat in space』のテーマソングとしても使用されました。この映画は、パンク・プッシーキャットのタマラが主人公で、「LEMONed」レーベルとhideへの贈り物として制作されました。t.o.Lは、この映画のために活動を休止していたtrees of Lifeを、ボーカルの斉藤和弘が不在のまま再始動させました。

アルバムには、hideの事務所に所属していた元黒夢のギタリスト、臣が元D'ERLANGERの福井祥史と結成したロックユニット、VINYLの楽曲も収録されています。

収録曲は以下の通りです。

FLAKE / ZEPPET STORE
BACTERIA / hide
BE / VINYL
ONEDAY FOR MARIA / trees of Life
限界破裂/ hide
ANGEL WILL COME / ZEPPET STORE

『LEMONed』は、hideが自身の音楽的感性と才能を認めたアーティストたちを世に送り出すという強い意志が込められたアルバムです。hideの音楽に対する情熱と、新たな才能を発掘しようとする姿勢が、このアルバムを通して伝わってきます。

関連情報として、hideに関する情報や、LEMONed SHOPの公式サイト、Discogsアルバムページへの外部リンクも参照してください。

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