LIFE (La'cryma Christiの曲)

La'cryma Christi シングル「LIFE」

作品概要

「LIFE」（ライフ）は、日本のヴィジュアル系ロックシーンにおいて活動していたバンド、La'cryma Christi（ラクリマ・クリスティー）が、2000年11月22日にリリースした通算10枚目にあたるシングル作品です。

特徴

このシングルは、バンドのキャリアにおいていくつかの重要な特徴を持っています。まず、制作面では、La'cryma Christiが初めて外部のプロデューサーを立てず、メンバー自身の手によってサウンドメイキングからエンジニアリングに至るまで、作品全体のプロデュースを手掛けた、記念すべきセルフプロデュース作品です。これにより、バンドが追求する音楽性や表現が、より純粋な形で作品に反映されることとなりました。

視覚的な面では、シングルジャケットのデザインが特筆されます。このジャケット写真には、メンバーであるベーシストのSHUSE氏の実際の自宅の一室が採用されています。アーティストの極めてプライベートな空間を作品の「顔」として提示するというアプローチは、当時の音楽作品としては珍しく、ファンにとっては意外性と共に話題となりました。

商業的な成果としては、本作はリリース後に日本の主要な音楽チャートであるオリコン週間シングルチャートにおいて、最高位22位を記録しました。これは、当時のLa'cryma Christiが有していた人気と影響力を示す指標の一つと言えます。

また、このシングル「LIFE」には、日本のヴィジュアル系バンドシーンにおける興味深いエピソードが付随しています。本作がリリースされたのとほぼ同時期に、同じくシーンで活動していたバンド、FANATIC◇CRISIS（ファナティック・クライシス）も、偶然にも全く同じタイトルを持つシングル「LIFE」を発表していました。この両バンドの「LIFE」が、事前に打ち合わせや示し合わせによって意図的に企画されたものではなく、純粋な偶然によって生まれたタイトルの重複であったという事実は、当時の音楽ファンの間で大きな話題を呼び、今なおヴィジュアル系シーンの歴史におけるユニークな出来事として語り継がれています。

収録曲

本シングルには、以下の4トラックが収録されています。

• - LIFE

- 作詞はヴォーカルのTAKA、作曲はギターのHIROが担当した表題曲です。バンド初のセルフプロデュースの基幹となる楽曲として制作されました。

• - Down to Earth

- 作詞はTAKAとベーシストのSHUSE、作曲はギターのKOJIが手掛けたカップリング曲です。メンバーの共同作業による楽曲制作が特徴です。

• - LIFE (unvocal version)

- 表題曲「LIFE」からヴォーカルパートを除いたインストゥルメンタルバージョンです。楽曲の演奏のみを聴くことができます。

• - Down to Earth (unvocal version)

- カップリング曲「Down to Earth」からヴォーカルパートを除いたインストゥルメンタルバージョンです。こちらも演奏のみが収録されています。

収録作品

シングル「LIFE」に収録された楽曲は、その後のバンドの作品にも複数収録されています。主な収録作品は以下の通りです。

• - &・U

- シングル「LIFE」のオリジナルバージョンがアルバムに収録されています。（#1）

• - GREATEST-HITS

- バンドの代表曲を集めたベストアルバムに「LIFE」が収録されています。（#1）

• - Sound & Vision THE SINGLES + Selection from Live “DECADE”

- シングル楽曲を集めたコレクション作品に「LIFE」が収められています。（#1）

• - La'cryma Christi Singles + Clips

- シングル曲とミュージッククリップを収めた作品に、「LIFE」（#1）と「Down to Earth」（#2）の両方が収録されています。

これらの作品を通じて、シングル「LIFE」とそのカップリング曲は、バンドの歴史を振り返る上でも重要な楽曲として、現在も多くのリスナーに届けられています。

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