La'cryma Christi

La'cryma Christi：日本のヴィジュアル系ロックシーンを彩った伝説のバンド

La'cryma Christi（ラクリマ・クリスティー）は、1991年に大阪府で結成された日本のヴィジュアル系ロックバンドです。1994年のバンド名変更を経て、1997年にメジャーデビュー。MALICE MIZER|MALICE_MIZER、FANATIC◇CRISIS、SHAZNAと共に「ヴィジュアル四天王」と呼ばれ、大きな人気を博しました。

華麗なるデビューと数々のヒット曲

1991年、前身バンドSTRIPPE-D-LADYとして活動を開始。その後、メンバーチェンジを経て1994年12月、現在のバンド名「La'cryma Christi」に改名しました。1997年5月8日、メジャーデビューシングル「Ivory trees」で鮮烈なデビューを飾り、その後立て続けに「THE SCENT」「南国」などヒット曲をリリース。オリコンチャートでトップ10入りを果たした「With-you」や、テレビ東京系アニメ『Night Walker -真夜中の探偵-』のエンディングテーマとなった「未来航路」、テレビ朝日系ドラマ『天国のKiss』の挿入歌となった「永遠」など、数々の楽曲が話題を呼びました。

メンバーの変遷と音楽性

La'cryma Christiの音楽性は、プログレッシブ・ロックと評されることが多いですが、メンバー自身は「他にないアレンジをしようとして自然にプログレッシブになっている」と表現しています。ドリーム・シアターなどの影響も認めており、複雑で繊細なサウンドが特徴です。歌詞はストレートな表現を避け、多角的な視点から描かれることも魅力の一つです。また、ステージパフォーマンスにもこだわり、メイクや衣装で独特の世界観を表現。しかし、メンバーはサウンドを最も重視している点を強調しています。

ボーカルTAKAのハイトーンボイス、HIROの力強いギター、KOJIのメロディアスなギター、SHUSEのテクニカルなベース、LEVINのダイナミックなドラム、それぞれの個性が融合し、独特のサウンドを生み出しました。メンバーそれぞれが、ジム・モリソン、ジャニス・ジョプリン、ロバート・プラント、スティクス、ポリス、TOTO、DEAD END、ヴァン・ヘイレンなど、幅広いアーティストから影響を受けていることも、La'cryma Christiの音楽性の豊かさにつながっています。

解散と再結成、そして現在

2005年には、音楽性の違いからKOJIが脱退。その後、2007年1月20日、バンドは解散しました。しかし、2009年10月24日、一夜限りの再結成でV-ROCK FESTIVAL '09に出演。その後、ツアー開催を発表し、活動を再開しました。2017年にはメジャーデビュー20周年を記念したライブアルバムをリリースするなど、現在も精力的に活動しています。2022年にはKOJIが他界。La'cryma Christiの音楽は、多くのファンに惜しまれつつも、その名を残し続けています。

バンド名の由来と交友関係

バンド名は、ボーカルTAKAがイタリア語辞典で探し当てた「La'cryma Christi（キリストの涙）」です。「誰も見たことのないキリストの涙の色を、自分たちのステージングと楽曲で表現したい」という思いが込められています。

同時期に活躍したLaputaをはじめ、PUFFY、吉川ひななど、多くのアーティストと親交があり、ゲスト出演や交流がありました。また、メンバー個々のブログやSNSを通して、ファンとの交流も積極的に行っていました。

ディスコグラフィーとメディア出演

La'cryma Christiは、数多くのシングル、アルバム、ベストアルバムをリリースしています。また、ラジオ番組への出演や、アニメ、ドラマへのタイアップなど、メディアへの露出も多く行いました。

La'cryma Christiは、日本のヴィジュアル系ロックシーンにおいて、その独特の音楽性と高いパフォーマンスで大きな足跡を残した、伝説的なバンドと言えるでしょう。彼らの音楽は、これからも多くのファンを魅了し続けることでしょう。

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