LOVE SONG (LUNA SEAの曲)

LUNA SEA 14thシングル「LOVE SONG」：バンド“終幕”を飾る、感傷と希望が交錯する珠玉のシングル

2000年11月8日、LUNA SEAの14枚目のシングル「LOVE SONG」がリリースされました。このシングルは、同年12月26日、27日に東京ドームで開催された、バンドの“終幕”を告げる公演と時期を同じくして発売された、特別な一枚です。

発売に際しては、プロモーション活動としてテレビ出演は一切行われませんでした。これは、バンドの活動休止という重大な発表が、シングルリリースと重なったことに起因していると考えられます。しかし、表題曲「LOVE SONG」は、発売の約1ヶ月前には既に音楽番組で披露されており、ファンにその存在を知らせる形でリリースを待ち望ませる展開となっていました。

このシングルには、表題曲「LOVE SONG」の他に、「INTO THE SUN」、「UNTIL THE DAY I DIE」の3曲が収録されています。各楽曲はメンバーそれぞれが作詞・作曲を担当し、それぞれの個性と才能が存分に発揮された作品となっています。

各楽曲の詳細

1. LOVE SONG

SUGIZOが中心となって作詞・作曲された「LOVE SONG」は、7分を超える演奏時間を持つ大作です。アコースティックギターと歌のみで始まる静謐なイントロから、子供のコーラスを含む壮大な合唱でフェードアウトするエンディングへと、楽曲はドラマチックに展開していきます。実はこの曲は、1stアルバム『LUNACY』制作時にも既にプリプロダクション段階まで制作されていたものの、「Crazy About You」と楽曲の雰囲気が似ているという理由で、アルバム収録は見送られていました。長年の時を経て日の目を見た、思い入れの深い楽曲と言えるでしょう。

2. INTO THE SUN

Jが作詞・作曲を担当した「INTO THE SUN」も、7分を超える演奏時間を持つ16ビートナンバーです。力強いサウンドと、Jのソングライティングセンスが光る、聴き応えのある楽曲となっています。興味深いことに、LUNA SEAの再結成後に発表された「Anthem of Light」は、この「INTO THE SUN」へのアンサーソングとして制作されました。両楽曲を聴き比べることで、Jの音楽性における時間軸の変化を感じ取ることができるでしょう。

3. UNTIL THE DAY I DIE

RYUICHIが単独で作曲まで手がけた、音源化された楽曲としては初の作品です。RYUICHIのボーカル、INORANのアコースティックギター、SUGIZOのヴァイオリンのみというシンプルな編成で、楽曲の持つ繊細な美しさが際立っています。この曲は、2000年夏に行われたアリーナツアー「BRAND NEW CHAOS」で既に披露されており、他の2曲よりも早くライブで演奏された楽曲です。秋から冬にかけて行われたホールツアーや海外公演「BRAND NEW CHAOS ACT II」では、「LOVE SONG」と「INTO THE SUN」も披露されました。再結成後のライブでは、真矢がドラムスで参加しています。

まとめ

「LOVE SONG」は、LUNA SEAの活動休止という大きな転換期にリリースされたシングルであり、バンドの歴史における重要な位置を占めています。それぞれの楽曲が、メンバーそれぞれの個性と才能、そしてバンドとしての歴史と未来への思いを凝縮した、まさに集大成と言える作品です。また、同時期に発売されたベストアルバム『PERIOD 〜THE BEST SELECTION〜』にも収録されていることから、バンドの歩みを振り返り、未来へと繋ぐ架け橋としての役割も担っていると言えるでしょう。このシングルは、LUNA SEAというバンドの、その歴史と未来への想いが凝縮された、まさに記念碑的な作品と言えるでしょう。

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