LOVEppears

アルバム『LOVEppears』の概要

『LOVEppears』（ラヴピアーズ）は、日本のトップ歌手・浜崎あゆみの2枚目のオリジナルアルバムです。1999年11月10日にavex traxからリリースされ、同日に11thシングル『appears』が発売されました。このアルバムは、前作『A Song for ××』から約10ヶ月後に登場し、多くの話題を呼びました。

アルバムの内容

『LOVEppears』には、シングル11曲が収録されており、ほとんど全ての曲にタイアップがついています。このため、アルバムは実質的なベストアルバムのような内容となっているのが特徴です。また、タイトルである「LOVEppears」は、「LOVE」と「appears」を組み合わせた造語です。このアルバムでは、浜崎のシンボルマークである「A」のロゴが初めて使用され、それ以降の作品にも引き継がれています。

収録されているシングルの多くは、新たにリアレンジやミックスが施されています。ただし、一部の楽曲（「Trauma」、「Boys & Girls」、「End roll」）は元の形で収録されています。また、シングル「kanariya」と「Fly high」は、後にリカットされて発売されています。これらの楽曲はアルバムにおいても新たな編曲が施されていますが、オリジナルの印象を保ちながら新たな聴きごたえを提供しています。

DISC2の特典内容

CD EXTRA部分には、浜崎あゆみの声による「おはよう」などの録音や、出演したCM集、ジャケットの撮影風景などが収められています。また、CD部分にはリミックスバージョンのメドレーと、1stアルバム『A Song for ××』の曲のリミックスが含まれています。

ジャケットアートワーク

アルバムのジャケットアートは、生々しい裸の姿を映しており、特に当時の若者から強い反響を得ました。ジャケットのビジュアルは、同日にリリースされたシングル『appears』が『黒アユ』、本アルバムが『白アユ』と通称されるきっかけとなりました。浜崎はジャケットのアイデアについて「上半身は洋服なし、胸は髪で隠す」という大胆な提案をし、それがあっという間に決まりました。この手法のインスピレーションは、歴史的に有名なアーティストたちから得たものと語っています。

音楽性と制作背景

アルバムに付属するライナーノーツには、浜崎と当時の専務である松浦勝人との対談が記されています。松浦は「目に見えるモノと真実のギャップ」がこのアルバムの重要なキーワードであると述べています。浜崎は、様々なプロジェクトにおいて自身が関与し、最終的な仕上がりを自分の目で確認する作業を大切にしていると語っています。この徹底した姿勢が、彼女をより一層の高みへと導いたのです。

売上と評価

『LOVEppears』は初週で120.2万枚を売り上げ、浜崎のキャリアにおける初のミリオンセラーとなりました。また、批評においても高い評価を得ており、特に楽曲のクオリティやアルバムの構成について絶賛されています。CDジャーナルは、浜崎の個性的なビジュアルと楽曲のリミックスを組み合わせた内容を高く評価しました。

20周年記念リリース

2019年にはこのアルバムの20周年を祝うリマスター盤『LOVEppears / appears -20th Anniversary Edition-』が発売され、多くのファンに再び注目されました。収録内容には、リミックスやライブバージョンが含まれ、浜崎の光り輝くキャリアを振り返る素晴らしい機会となっています。

美しいメロディと物語性が豊かな『LOVEppears』は、浜崎あゆみの音楽人生を語る上で欠かせない、重要な作品と言えるでしょう。

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