LST-353 (戦車揚陸艦)

LST-353 (USS LST-353)

LST-353は、アメリカ海軍に所属する戦車揚陸艦の一つで、LST-1級に分類される艦艇です。この艦は第二次世界大戦中に重要な役割を担い、数々の作戦に参加した後、悲劇的な事故により失われました。

艦歴の始まり

LST-353は、1942年の7月15日に南カロライナ州にあるチャールストン海軍工廠で起工されました。その後、1942年10月12日にエステレ・ライネット・カッシュマン夫人によって進水し、同年11月27日にはL・E・レイノルズ・ジュニア予備役大尉の指揮のもと正式に就役しました。

作戦活動

LST-353は就役後、主にソロモン諸島における作戦に従事しました。以下はその主な参加作戦の一覧です：

• - ソロモン諸島南部の強化（1943年6月）：この作戦では、海兵隊や陸軍の人員、装備を迅速に展開するための支援を行いました。
• - ニュージョージア島・レンドバ島・ヴァングヌ島の占領（1943年7月）：LST-353は、上陸作戦を支援し、これらの島を敵から解放するための活動に従事しました。
• - ベララベラ島の占領（1943年8月）：さらなる戦略的拠点を確保するための作戦に参加しました。
• - タロキナ岬の占領と防衛（1943年11月）：この作戦では、艦の運用技能が重要視され、戦略的な成功を収めました。

これらの活動において、LST-353は数多くの兵員と物資を運び、戦局の進展に寄与しました。

不幸な事故

しかし、1944年5月21日、ハワイの真珠湾にあるウェストロックに停泊中、LST-353は突如として爆発事故を起こしました。この事故の結果、LST-353は沈没し、他にも戦車揚陸艦のLST-39、LST-43、LST-69、LST-179、LST-480や、戦車揚陸艇のLCT-961、LCT-963、LCT-983が喪失しました。この事故によって、163名の水兵が命を落とし、396名が負傷しました。

事故後、LST-353は1944年7月18日に正式に除籍され、海軍におけるその記憶は悲しみと共に語り継がれることとなりました。

戦功と栄誉

LST-353は、第二次世界大戦中の戦功により、3個の従軍星章と1個の海軍殊勲部隊章を授与されました。これにより、艦の乗員たちの勇気と献身的な努力が称えられました。戦車揚陸艦としての重要な役割を果たしたこの艦は、独特な歴史の一端を形成しています。

関連情報

この情報は、アメリカ海軍の艦艇に関するデータベース「Dictionary of American Naval Fighting Ships」や他の信頼できる資料をもとにまとめています。LST-353の歴史は、戦争の厳しさや海軍の活動を学ぶ上で貴重なものとなっています。

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