LUCKY STAR!

宝塚歌劇団星組公演『LUCKY STAR!』：華麗なるレビューの世界

2002年、宝塚歌劇団星組によって上演されたグランドレビュー『LUCKY STAR!』は、香寿たつきと渚あきの宝塚大劇場お披露目公演として大きな注目を集めました。中村一徳による演出、全22場にも及ぶスケール感あふれる作品は、宝塚大劇場、そして東京宝塚劇場と、長期にわたる公演を行いました。

きらめくレビューの数々

『LUCKY STAR!』は、華やかな衣装とダイナミックなダンス、そして心を揺さぶる音楽が融合した、まさにグランドレビューの名にふさわしい作品でした。複数の場面構成で展開されるストーリーは、観客を様々な世界へと誘い込み、その華麗な世界観に引き込みました。

特に印象的なのは、香寿たつきと渚あきによる、それぞれの魅力を存分に見せつけるパフォーマンスです。トップスターとしての貫禄と、高いダンススキル、そして表現力は観客を圧倒しました。

豪華スタッフ陣と個性豊かなキャスト

本公演には、数々の宝塚歌劇作品を手がけてきた実力派のスタッフが多数参加しました。作曲・編曲には西村耕次、甲斐正人、鞍富真一といった名だたる作曲家が名を連ね、音楽指揮は佐々田愛一郎（宝塚）、清川知己（東京）が担当しました。

振付は家城比呂志、藍エリナ、大谷盛雄、KAZUMI-BOYといった、それぞれ異なる個性を持ち合わせた振付師たちが担当し、作品に多様な表現方法を取り込みました。また、装置、衣装、照明、音響など、舞台を彩るあらゆる要素において、最高の技術とセンスが結集されました。

さらに、彩輝直（当時専科）を始めとする個性豊かなダンサーや歌手が脇を固め、作品全体をさらに輝かせました。それぞれの場面で異なる役柄を演じるなど、キャスト陣の幅広い演技力も魅力の一つです。

公演概要と主な配役

公演期間は、宝塚大劇場が2002年4月12日から5月20日、東京宝塚劇場が2002年6月28日から8月11日でした。併演作品は『プラハの春』でした。エトワールは仙堂花歩が務めました。

主な配役としては、香寿たつきと渚あきがそれぞれの場面で主役級の役を数多く演じ、その高い演技力と存在感を示しました。彩輝直や安蘭けい、夢輝のあなど、星組のメンバーがそれぞれの持ち味を生かした演技で作品を盛り上げました。

東京公演では、一部場面に変更があり、第16場「光の男」の役柄に夢輝のあ、朝澄けいが加わったり、第17場のラインダンスに初舞台生に代わり星組メンバーが出演するなど、東京独自の演出が加えられました。

『LUCKY STAR!』の記憶

『LUCKY STAR!』は、単なるレビューにとどまらない、星組の、そして香寿たつきと渚あきの魅力が凝縮された、忘れがたい公演となりました。豪華な舞台、洗練された演出、そしてスターたちの輝きが一体となり、観客に忘れられない感動と興奮を与えたことは間違いありません。この公演は、宝塚歌劇史においても重要な作品の一つとして記憶されています。

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