Largo

largo（ラルゴ）

largoは、日本の音楽シーンで活動した二人組ユニットです。ボーカリストの木田詩子と、音楽プロデューサーである内藤慎也によって2000年に結成されました。ユニット名は、クラシック音楽における速度記号で「ゆるやかに」を意味する「largo」に由来しており、その名の通り、美しく叙情的な楽曲で注目を集めました。

結成からメジャーデビュー

木田と内藤は、largo結成以前から音楽を通じて交流がありました。二人のユニットとしての活動は、CM音楽の世界で活躍する多くのクリエイターたちが制作面をサポートするという、当時としては新しいスタイルで始まりました。2000年12月20日、ポニーキャニオンよりシングル「new world〜願い〜」と「keep the line」でメジャーデビューを果たします。これらの楽曲は、それぞれ「北の誉」および「NTT-ME関西」のコマーシャルソングとして起用され、largoの存在を広く知らしめるきっかけとなりました。

活動の展開とアルバム発表

デビュー後も精力的に活動を続け、2001年5月16日にはセカンドシングル「心の庭」をリリース。同年10月17日には、待望のファーストアルバム『a song』を発表しました。このアルバムには、映画『胸キュンBomb!』の主題歌および挿入歌、MRO北陸放送開局50周年キャンペーンソングに採用された楽曲などが収録されています。

largoの楽曲は、既存のクラシック楽曲をアレンジしたものが多いのも特徴の一つです。ドヴォルザーク、バッハ、チャイコフスキー、ガーシュウィンといった作曲家の名曲が、内藤慎也のアレンジによってlargoならではの世界観で再構築されました。また、テレビ朝日系の人気番組『GET SPORTS』のコンピレーションアルバムにも複数の楽曲が収録されるなど、様々なメディアで彼らの音楽が紹介されました。

活動休止とその後

2004年、largoは朝日放送『熱闘甲子園』の夏歌コーナーで新曲「HI・KA・RI」を発表します。しかし、この頃を最後に、新たな楽曲の発表は途絶えました。公式な解散のアナウンスはありませんが、事実上の活動休止状態にあると考えられます。

メンバーの木田詩子は、largoでの活動を経て、後に彫刻家としても活動の幅を広げています。

ディスコグラフィー

すべての作品はポニーキャニオン/リーフエイジより発売されています。

シングル
new world〜願い〜 / keep the line（2000年12月20日 PCCA-1493）
「new world〜願い〜」：作詞：腰ユリ子 / 作曲：アントニン・ドヴォルザーク / 編曲：内藤慎也
「keep the line」：作詞：腰ユリ子 / 作曲・編曲：内藤慎也
心の庭（2001年5月16日 PCCA-1531）
「心の庭」：作詞：腰ユリ子 / 作曲：響わたる / 編曲：内藤慎也
「あるがままに･･･」：作詞：木田詩子 / 作曲・編曲：内藤慎也
「ラプソディーインブルー」：作曲：ジョージ・ガーシュウィン / 編曲：内藤慎也

アルバム
a song（2001年10月17日 PCCA-1587）
「new world〜願い〜」「bird」「CANON」「心の庭」「あるがままに」「I will」「Rhapsody in blue」「孤独なライオン・キング」「keep the line」「SOLA」「花畑」など全11曲収録。

主なタイアップ

映画：『胸キュンBomb!』（2004年） - 「孤独なライオン・キング」（主題歌）、「あるがままに」（挿入曲）
テレビCM・キャンペーン：NTT-ME関西、北の誉、花王（ソフィーナ・レイシャス、アタックシート）、ロッテ（フォンダンショコラ）、リンナイガス、ハリオガラス、アメリカンホームダイレクト、MRO北陸放送開局50周年キャンペーンソング
テレビ番組：テレビ朝日『GET SPORTS』、朝日放送『熱闘甲子園』
* ラジオ：NHKラジオ第1放送「音楽夢倶楽部」テーマソング

largoはその活動期間中、様々なメディアで楽曲が使用され、多くの人々の耳に触れる機会を得ました。短い活動期間ではありましたが、印象的な楽曲を残したユニットと言えるでしょう。

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