Lemmy (ソーシャルネットワーク)

Lemmy（レミー）について

Lemmyは、自由かつオープンソースのソフトウェアであり、セルフホスティング型のソーシャルニュースフィードリーダー及びインターネットコミュニティを運営するために開発されています。このプラットフォームは「インスタンス」と呼ばれる個別のホストが相互に通信し、連携することで成り立っています。特に、ActivityPubプロトコルを使用することで、各インスタンスが効率的に連携します。

歴史

Lemmyは2019年2月にGitHubのユーザーであるDessalinesによって設立され、その後GNU Affero General Public Licenseの下で公開されました。このプロジェクトには当初名前がなく、Dessalinesは動物の名前を採用したいと考えていました。彼がレミングスというゲームをプレイしている最中に、モーターヘッドのボーカリストであるレミーが亡くなったため、プロジェクト名が「Lemmy」と決定されました。

設立当初はLemmyのインスタンスは100未満でしたが、2023年6月以降にはその数が1,521にまで増え、約66,000人の月間アクティブユーザーがいると報告されています。特に「lemmy.world」や「lemmy.ml」といったインスタンスが人気を博しており、7月の時点でそれぞれ27,000人、4,000人のアクティブユーザーが存在しました。

構造と機能

Lemmyは、個々のソフトウェアインスタンスから成るネットワークを特徴としており、これは一般的な中央集権型ソーシャルメディアとは異なります。特に、Redditに代わる分散型プラットフォームとして知られています。ユーザーはリンクや画像を含む投稿を特定の「コミュニティ」と称される掲示板に行い、スレッド形式で議論を展開できます。

投稿やコメントには投票機能が用意されており、賛否の評価が可能ですが、反対票の機能はインスタンスの管理者によって無効にされる場合もあります。ユーザーは各インスタンスのコミュニティに加入でき、他のインスタンスのコミュニティも閲覧したり投稿したりすることができます。モデレーションは、各インスタンスの管理者やコミュニティのモデレータによって行われ、個別のコミュニティ名はURLの形式で参照することができます。

フロントページと投稿の表示

各インスタンスには、参加している複数のコミュニティからの人気投稿がフィルタリングされた状態で表示され、ユーザーは自分が加入しているコミュニティからの投稿だけを見る設定も可能です。このような機能を通じて、ユーザーは自分の興味に合わせた情報を効率よく取得できます。また、Lemmyの運営は主に寄付によって支えられています。

他のソーシャルネットワークとの関係

Lemmyインスタンスは、ActivityPubを介して分散型ソーシャルネットワークとして機能します。これにより、Kbinやマストドンなどの他のプラットフォームとの相互作用が容易となります。2023年6月には、Reddit APIサービスの変更に伴い、Lemmyやその他のプラットフォームへの移行が議論され、Lemmyへの移行が推奨されました。

一時的にRedditのユーザーが追放されるなどの騒動もありましたが、これによりLemmyの知名度が高まりました。特に、著名なRedditクライアントがLemmy向けのアプリを開発する動きがあり、ユーザーの増加が見られました。

サードパーティのソフトウェア

Reddit APIの変更に伴い、以前にシャットダウンしたRedditクライアントであるSyncやBoostがLemmy用に再開発され、「Sync for Lemmy」や「Boost for Lemmy」として新たにリリースされました。これにより、Lemmyの利用者は増加し、多様なアプリケーションやブラウザクライアントが登場しました。

まとめ

Lemmyはオープンソースかつ分散型のソーシャルニュースフィードリーダーとして、個々のユーザーのニーズに応じた情報共有の場を提供しています。活動を通じてユーザーの参加を促し、コミュニティの多様性を育むことを目指しています。Lemmyの成長に期待が寄せられている中、今後の発展に注目していきたいところです。

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