Lil' Fang

Lil' Fang

日本の歌手、Lil' Fang（リル ファング）は、1993年11月29日に東京都で誕生しました。女性ダンス＆ボーカルグループ「FAKY」の元メンバーであり、現在はエイベックス・マネジメントに所属しています。

音楽との出会いとキャリアの始まり

音楽との出会いは、中学1年生の頃。兄の影響で日本のヒップホップに触れ、その魅力に惹きつけられました。高校生になると、当時、連続リリースで話題を呼んでいた歌手・倖田來未の活動に感銘を受け、自身も本格的に歌の世界を目指すことを決意します。

その後、渋谷のナイトクラブを中心に、洋楽曲のカバーパフォーマンスを披露するなど、地道なライブ活動を重ねました。そうした努力が実を結び、18歳を迎えた頃、エイベックスからスカウトを受ける機会に恵まれます。同時期にインディーズレーベルからソロデビューの話もありましたが、彼女はこれを辞退。「プロの歌手として、成功するまで決して諦めない」という強い覚悟を胸に、エイベックスへの所属を選び、新たな一歩を踏み出しました。

FAKYでの活動と飛躍

数々のオーディションを経て、Lil' Fangは2013年7月29日に5人組女性ダンス＆ボーカルグループ「FAKY」のオリジナルメンバーとしてメジャーデビューを果たします。グループのメインボーカルとして、その圧倒的な歌唱力でパフォーマンスを牽引しました。

FAKYとしての活動と並行して、個人の才能も発揮しました。2014年3月には、ロックバンドBACK-ONのシングル「wimp」にフィーチャリング参加。この楽曲はアニメ『ガンダムビルドファイターズ』のオープニングテーマに採用され、注目を集めます。グループは2015年10月に約1年半の活動休止期間を経て再始動し、国内外で精力的に活動を展開しました。

2018年には声帯ポリープを患い、一時的な休養を余儀なくされますが、手術を受け、治療に専念した後に復帰。さらにパワーアップした歌声を披露しました。2019年には、メンバーのAkinaと共に、ラッパー・Zeebraが主宰するヒップホップ専門ラジオ局WREPの番組「ゴジレプ」及び後継番組「ロクレプ」で火曜日のメインパーソナリティを務め、軽快なトークでもファンを魅了しました。

2021年3月には、歌手・弘田三枝子の1969年のヒット曲「人形の家」をカバーしリリース。このカバー曲は、テレビドラマ『リカ〜リバース〜』および映画『リカ〜自称28歳の純愛モンスター〜』の挿入歌として使用され、世代を超えてその歌声が届けられました。

そして、2024年1月13日、KT Zepp Yokohamaで開催されたFAKYのラストライブ『FAKY ONEMANLIVE 2023 -DEPARTURE-』をもって、初期メンバーのMikakoと共にFAKYを卒業しました。

人物像と音楽への情熱

Lil' FangはB型。芸名の「Lil' Fang」は、歌の師匠から授かったもので、「小さい牙」を意味する「little fang」に由来しています。そのトレードマークは、ブリーチされたハイトーンのショートカット。キャッチコピーは「縦横無尽に歌いあげる、表現力抜群のビューティーボイス」と称されるほど、その歌声は高く評価されています。

FAKYでは最年長メンバーとして、リーダーとメインボーカルを務めました。力強い歌声はグループの核となり、メンバーへのボーカル指導も担当。また、多くの楽曲で作詞を手掛け、クリエイティブな一面も発揮しました。父親から授かった「天才も努力できなければただの人」という教えを大切にし、座右の銘は「努力に勝る天才なし」。音楽活動における絶え間ない向上心と努力を象徴しています。好きなものは、アニメ、ヒップホップ、ロックと、幅広い文化に興味を持っています。

FAKY卒業後も、その唯一無二の歌声と表現力で、今後のさらなる活動が期待されるアーティストです。

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