Linux Professional Institute

Linux Professional Institute Inc. (LPI)

Linux Professional Institute Inc.（略称：LPI）は、1999年に設立されたカナダを基盤とする非営利団体です。この団体は、Linuxに関連するシステム管理者やプログラマ向けのプロフェッショナル認定を行い、ベンダーに依存しない地位を築いています。LPIの提供する認定資格の中でも、特にLinux Professional Institute Certification（LPIC）は、受験者のスキルレベルを証明する重要な資格と言えます。

LPIは、LPIC以外にも初学者向けの「Linux Essentials」プログラムや、DevOpsやBSD等の技術に関する専門的なオープンソース技術プログラムなど、様々な教育機会を提供しています。これにより、多様なレベルやニーズに応じた教育が受けられる環境が整っています。

LPIのプログラム内容について

LPIが実施する試験は、Linuxに関連するさまざまなトピックを出題しています。試験は世界各国で開催されており、複数の言語で受験可能です。基本的には選択肢問題が主体ですが、一部には記述式問題も含まれています。試験形式は、コンピュータを用いたオンライン形式や、従来の紙ベースの形式があり、多様な受験スタイルに対応しています。

また、LPIは試験内容の改訂について、コミュニティからの積極的な参加を奨励しています。新しい問題の作成や既存の問題のリフレッシュには、誰でも意見を出し合えるようにウィキやメーリングリストが設けられています。こうした特徴により、受験者は特定のベンダーに依存しない、汎用的なLinux知識を身に付けることができます。試験の内容には、たとえば異なるパッケージ形式であるデビアン系（.deb）やレッドハット系（.rpm）についての知識が問われることがあります。

組織の背景

LPIは、創設メンバーのChuck Mead、Dan York、Evan Leibovitch、Tom Petersを中心に1999年10月25日に公式に設立されました。本部はカナダのオンタリオ州トロント近郊に位置します。現在の理事長は、IT業界の著名人であるJon 'maddog' Hallです。LPIはIBM、SUSE、Cisco、Intel、RockSpaceといった世界的な企業によってサポートされており、これらの企業はLinuxの開発に寄与しています。そのため、最新の技術トレンドが試験開発に反映される仕組みが整っています。

試験の実施はLPIが直接行っているわけではなく、普及を図るためにピアソンVUEやプロメトリックといった試験機関と提携しています。また、Linux関連のイベントや国際会議でも試験を実施しており、受験料が低価格または無料で受けられるチャンスもあります。

再認定の方針

LPIC認定については、LPIは3回にわたり再認定の方針を変更しています。設立当初は再認定の概念は存在しなかったものの、2004年9月1日から技術の変化に伴うスキルの有効性を確保するため、認定の有効期間を10年としました。その後、急速に進化する技術に対応するために、2006年9月1日より5年に変更されました。それ以前に取得した認定については、5年以内かつ上位の認定を受ける必要がありますが、2003年9月1日以前の認定は2008年9月1日まで有効とされています。

関連リンク

LPIおよびそのプログラムについての情報は、公式サイトや関連する情報源を通じて確認できます。日本国内では、LPI日本支部が設立され、試験の実施や教育機関へのサポートが行われています。これからLinuxを学んでスキルを向上させたい方や、専門知識を証明したい方にとって、LPIの資格は大変重要な選択肢となっています。

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