Lzop

lzopは、Lempel-Ziv-Oberhumer（LZO）アルゴリズムを実装したデータ圧縮ソフトウェアであり、そのコマンドライン版として提供されています。主に高速なデータ圧縮・展開を目的として開発されており、可逆圧縮方式を採用しているため、元のデータを完全に復元することが可能です。ライセンスはGNU General Public License v2のもとで公開されている自由ソフトウェアです。

特徴

lzopの最大の特徴は、その圧倒的な処理速度です。圧縮率はgzipなどの他の圧縮ソフトウェアと比較するとやや劣るものの、CPUへの負荷は10分の1以下と非常に低く、高速なデータ処理が求められる環境でその真価を発揮します。多くのベンチマークテストで、lzopは高速な圧縮・展開ソフトウェアのトップクラスに位置づけられています。ただし、15年後に登場したLZ4の方がさらに高速です。

使用方法に関しては、gzipとほぼ同様のコマンドラインインターフェースを提供しており、容易に導入・利用することができます。lzopはファイルアーカイバ機能は持ち合わせていませんが、単純なファイル圧縮だけでなく、標準入出力を利用することでパイプ処理など多様な方法でのデータ圧縮・展開が可能です。圧縮されたファイルには、拡張子として「.lzo」が付加されます。

また、GNU tarのバージョン1.21以降では、`--lzop`オプションを用いることでlzop形式の圧縮ファイルに対応しています。この際、拡張子は`.tar.lzo`となります。ただし、`.tlz`という拡張子を使用する場合は、lzopではなくLZMA形式になるため、注意が必要です。

まとめ

lzopは、高速な処理速度を重視する環境において、CPU負荷を抑えつつデータ圧縮を行いたい場合に最適なソフトウェアです。gzipと似た操作性でありながら、より効率的なデータ処理を実現できるため、多くのシステムやアプリケーションで利用されています。

外部リンク

* lzop file compressor (oberhumer.com OpenSource): 公式ウェブサイト（英語）

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