M(A)DE IN JAPAN

浜崎あゆみ17枚目のオリジナルアルバム『M(A)DE IN JAPAN』：ダークから解放へ至る音楽的旅路

2016年6月29日、浜崎あゆみの17枚目のオリジナルアルバム『M(A)DE IN JAPAN』がリリースされました。前作『A ONE』から約1年3ヶ月ぶりとなる本作は、CD、CD+DVD、CD+Blu-rayの3形態に加え、ファンクラブ「TeamAyu」会員向けの限定盤も発売されました。限定盤には、2015年のファンクラブ限定ライブ「ayumi hamasaki TA LIMITED LIVE TOUR」の東京公演映像が収録されている点が大きな特徴です。

リリースに先駆け、約1ヶ月半前の2016年5月11日には、音楽配信サービス「AWA」で全曲先行配信が開始されました。この先行配信は、定額制音楽配信サービスにおける独占先行配信としては史上初の試みで、開始からわずか3日で100万回再生を記録するなど、大きな話題となりました。この戦略的なプロモーションは、アルバムの成功に大きく貢献したと言えるでしょう。

オリコンチャートと商業的成功

『M(A)DE IN JAPAN』は、オリコン週間アルバムランキングで2位を獲得しました。この結果により、浜崎あゆみは女性アーティスト歴代1位となるアルバムTOP10獲得作品数記録を更新するという快挙を達成しました。これは、彼女の長く続く人気と、音楽シーンにおける確固たる地位を示すものです。

音楽性と批評家の評価

『M(A)DE IN JAPAN』は、シングル曲を収録せず、globeのカバー曲「Many Classic Moments」を除いてはすべて新曲で構成されています。CDジャーナルの批評では、アルバム全体に「コンセプチュアルな流れ」があることが指摘されています。心の闇を深く描いたシリアスな曲から、恋の喜びを歌った開放的な曲へと展開する構成は、リスナーに感情的な旅をさせるような体験を提供しています。また、ロック色の強いサウンドと、せつない思いから激しい激情まで幅広く表現する浜崎あゆみの歌声は、高い評価を得ています。

制作陣と楽曲について

本作では、HΛLの元メンバーである佐藤あつし（ats-）、清水武仁、中野雄太、丸山真由子がアレンジャーとして参加しています。特に、佐藤あつしの参加は、HΛL脱退後、梅崎俊春とのコラボレーション以来となるものであり、注目を集めました。また、作曲者である上野シュンは浜崎あゆみの大ファンであり、2024年1月に開催されたライブで最前列で鑑賞しているところを浜崎自身のインスタグラム・ストーリーズで紹介されました。

アルバムには、インストゥルメンタル曲「tasky」や、後にCMソングとして起用された「TODAY」など、バラエティ豊かな楽曲が収録されています。楽曲の多様性は、アルバム全体の質を高めています。

収録内容とライブ映像

『M(A)DE IN JAPAN』には、様々なライブ映像作品からの楽曲や、他のアルバムにも収録されている楽曲などが含まれています。 これらの楽曲の収録状況は、長年の彼女の音楽活動における幅広さを示しています。

まとめ

『M(A)DE IN JAPAN』は、音楽的にも商業的にも大きな成功を収めた、浜崎あゆみの代表作の一つと言えるでしょう。先行配信の戦略、そして、ダークでシリアスな世界観から解放感溢れる世界観へと展開する音楽性、そして、豪華な制作陣と、幅広い楽曲群、そして過去ライブ映像作品を網羅した収録内容は、彼女の音楽に対する情熱と、高い音楽性を示すものです。このアルバムは、浜崎あゆみの音楽キャリアにおける重要なマイルストーンであり、彼女の音楽史に深く刻まれた作品と言えるでしょう。

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