Mペサ

M-Pesa（エムペサ）とは

M-Pesaは、ケニアの通信会社Safaricomと南アフリカのVodacom（ボーダフォン系列）が提供する、携帯電話を利用した非接触型決済、送金、マイクロファイナンスサービスです。2007年にケニアでサービスが開始されて以来、アフリカを中心に世界各地で利用が拡大しています。

サービスの概要

M-Pesaは、ユーザーが正規のM-Pesa取扱店でアカウントを開設し、現金をデポジットとして預けることから始まります。送金は、携帯電話のSMSを利用してメッセージとして行われ、受け取り側は同じく取扱店で現金を受け取ることができます。このシステムは、従来の銀行口座を持たない人々でも、手軽に安全に送金や支払いができるように設計されています。

特筆すべきは、M-Pesaの手数料が他の送金サービスと比較して比較的安価である点です。少額の送金を頻繁に行う必要がある人々にとって、M-Pesaは非常に便利なサービスとなっています。

サービス開始と展開

2007年4月にケニアの学生によってソフトウェア開発が開始され、その後Safaricomが携帯電話を使った新しい決済・送金サービスを開始しました。当初はケニア国内でのサービス提供でしたが、その利便性から瞬く間に利用が拡大しました。

2010年には、南アフリカのVodacomがローカル金融グループであるNedbankと提携し、モバイルマネー「M-Pesa」を開始しました。これにより、M-Pesaはアフリカ大陸全土へとその勢力を広げていくことになります。

サービス提供地域

M-Pesaは、以下の地域でサービスを提供しています。

ケニア: サービスが最初に開始された地域であり、M-Pesaの利用が最も普及しています。
タンザニア: 2008年にVodacomによって開始されましたが、当初の顧客獲得数は予想を下回りました。
アフガニスタン: 2008年にVodacomがRoshanと組み、この地域で初めてサービスを提供しました。
南アフリカ: Nedbankとの提携によりサービスが開始されました。
インド: 2011年11月にICICI銀行と提携してサービスを開始しました。
ヨーロッパ地域: ルーマニアをはじめとする東ヨーロッパへの拡大が進められています。また、西ヨーロッパへの進出も計画されています。
その他地域: 2013年には、エジプト、モザンビーク、レソト王国にサービスが拡大しました。その他の地域については、公式サイトで最新の情報を確認できます。

M-Pesaの意義

M-Pesaは、銀行口座を持たない人々が多い開発途上国において、金融サービスへのアクセスを大幅に改善しました。これにより、送金や支払いがより手軽になり、経済活動が活発化する一助となっています。また、マイクロファイナンスサービスとしても利用されており、小規模ビジネスの立ち上げや運営を支援しています。

今後の展望

M-Pesaは、今後も更なるサービス拡充と地域拡大を目指しています。テクノロジーの進化とともに、より便利で安全な金融サービスを提供することで、世界中の人々の生活を豊かにすることに貢献することが期待されます。

関連情報

関連項目: ペイパル
* 外部リンク: Mobile phone banking in Africa (英語)

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