M120 120mm 迫撃砲

M120 120mm迫撃砲

M120 120mm迫撃砲は、イスラエルのソルタム社によって開発された重迫撃砲であり、主にアメリカ陸軍で運用されています。この装備は、1991年にM30 107mm迫撃砲の後継機として制式採用され、特にその高い破壊力と軽量な設計が評価されています。

概要

ソルタム社の製品であるソルタムK6 120mm迫撃砲をライセンス生産しているM120は、砲身にライフリングが刻まれていない滑腔設計を採用しています。このため、従来のフランス製120mm迫撃砲RTやM30迫撃砲と比べ、取り扱いが容易であり、移動がしやすいという特長があります。また、81mm迫撃砲弾も使用可能であり、M303サブ砲身を挿入することで柔軟な運用が可能です。

移動手段としては、ハンヴィーにトレーラーを介して搭載されますが、M120自体には車輪が装着されていないため、移動や設置においては通常よりも若干時間を要します。M120の派生型には、車載型のM121が存在し、M113装甲兵員輸送車を基にしたM1064とストライカー装甲車を基にしたM1129という2種類があります。

自走迫撃砲

特にM1129には、発射時の衝撃を吸収する自動駐退復座システムであるCardomが搭載されており、この技術の採用により、発射時の安定性と精度が向上しています。これは、現代戦における迫撃砲の運用において重要な要素となっています。

諸元・性能

M120の諸元は以下の通りです：

• - 種別: 迫撃砲
• - 口径: 120mm
• - 重量: 砲本体は144.7kg、M298砲身部分は50kg、M190二脚部分は32kg、M9底盤は62kg、M67照準器は1.1kg
• - トレーラー搭載状態: 総重量は326.1kg
• - 砲員数: 5名

発射性能に関しては、有効射程は200mから7,240mまで可能で、発射速度は最大16発/分、通常時は4発/分となっています。使用可能な弾薬は、NATO標準規格に基づく多様な種類があり、具体的には以下の通りです：

• - M934榴弾
• - M934A1榴弾
• - M933榴弾
• - M929煙幕弾
• - XM930E1照明弾
• - XM983照明弾
• - XM931訓練弾

採用国

M120はアメリカ陸軍のほかにも多くの国に採用されており、イスラエル陸軍、イラク陸軍、エジプト陸軍、スリランカ陸軍、スロベニア陸軍、メキシコ陸軍、モロッコ陸軍などがその運用に当たっています。

関連項目

M120に関連する他の迫撃砲には、1960年代にソルタム社が生産していたソルタムM65 120mm迫撃砲や、海兵隊が使用しているM327 EFSSがあります。これらの製品も、M120と同様に現代の戦闘において重要な役割を果たしています。

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