M39多目的装甲車

M39多目的装甲車は、第二次世界大戦から朝鮮戦争にかけてアメリカ軍で使用された装甲車です。元々はM18ヘルキャット駆逐戦車をベースに改造され、砲兵トラクターとしての役割を担うために開発されました。

開発と第二次世界大戦
M39は、当初M5 3インチ砲を牽引するための車両として開発されました。前線から回収された初期型のM18ヘルキャットを改造し、1944年10月から1945年3月にかけて約650両が製造されました（うち10両は指揮・偵察型）。これらの車両は、第二次世界大戦末期のヨーロッパ戦線に投入されました。しかし、大戦中に牽引式の対戦車砲部隊の損害が大きかったため、自走砲部隊へと改編が進み、M39は本来の牽引車としての任務から外れることになりました。

朝鮮戦争とその後
M39は、その後朝鮮戦争にも派遣され、M41自走榴弾砲への弾薬補給や、前線への物資補給といった任務で活躍しました。特に、装甲を持つ輸送車両として、前線での活動に貢献しました。M39は1957年にアメリカ陸軍から退役しましたが、その多用途性から様々な派生型が開発され、兵員輸送や指揮車両としても使用されました。

M39は、M18ヘルキャットの車体を流用したことで、高い機動性と信頼性を実現していました。また、装甲を持つことで、ある程度の防御力も有していました。これらの特徴が、M39を多目的な車両として成功させた要因と言えるでしょう。

参考文献
TM 9-755 (1943-1945)
TM 9-1725
TM 9-1731
TM 9-1750D
TM 9-1755
SNL G-163

外部リンク
http://www.olive-drab.com/idphoto/id_photos_m39auv.php
http://www.toadmanstankpictures.com/m39.htm

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