MAGIC (郷ひろみのアルバム)

郷ひろみ 14枚目のオリジナルアルバム『MAGIC』：80年代を彩るポップサウンド

1980年、日本の音楽シーンを彩るアイドル、郷ひろみ。彼の14枚目のオリジナルアルバム『MAGIC』は、1980年8月21日、CBS・ソニーよりリリースされました。前作『THE BEST 郷ひろみ』からわずか2ヶ月後、オリジナルアルバムとしては『SUPER DRIVE』から8ヶ月ぶりのリリースという、精力的な活動の証と言えるでしょう。

このアルバム『MAGIC』は、郷ひろみの魅力を多角的に見せてくれる、バラエティに富んだ楽曲群で構成されています。全編曲を萩田光雄が担当し、洗練されたサウンドプロダクションによって、各楽曲の世界観が際立っています。

中でも注目すべきは、35枚目のシングルとしてリリースされた表題曲「How many いい顔」です。作詞は阿木燿子、作曲は網倉一也という豪華な組み合わせで、郷ひろみの歌声を最大限に引き出した、記憶に残る一曲に仕上がっています。カップリング曲「Trick」も網倉一也による作曲で、「How many いい顔」とは異なる魅力を持つ楽曲となっています。

さらに、アルバムには多彩な楽曲が収録されています。岡田冨美子作詞、萩田光雄作曲の「夏の幻」や、島武実作詞、佐瀬寿一作曲の「FRAGILE」、浅野裕子作詞、濱田金吾作曲の「SPLENDER DANCER」「Oriental Screen」など、それぞれの作曲家、作詞家の個性と郷ひろみのヴォーカルが融合した、聴き応えのある楽曲が並んでいます。

アルバムタイトル曲である「MAGIC」は、Dick St. NicklausとMackengie Coltによる作曲で、山科春義による日本語詞が付けられています。この曲は、アルバム全体の世界観を象徴するような、幻想的で魅力的な一曲と言えるでしょう。また、「Last Scene」は、岡田冨美子作詞、萩田光雄作曲による、ドラマチックなバラードです。

『MAGIC』には、カネボウ化粧品のCMソングとして起用された楽曲も収録されており、当時、多くのリスナーの耳目を集めたことは間違いありません。

『MAGIC』は、郷ひろみのキャリアにおいて重要な位置を占める作品です。80年代の音楽シーンを代表する作品として、今もなお多くのファンを魅了し続けていると言えるでしょう。その洗練されたサウンド、郷ひろみの魅力あふれる歌声、そして個性豊かな楽曲群は、時代を超えて聴き継がれるに値する、まさにマジックのようなアルバムです。

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