MALTA

MALTA: 日本のジャズ界での存在感

MALTAは、日本の著名なミュージシャンでありサックス奏者です。本名は丸田良昭。1949年に鳥取県倉吉市で生まれ、音楽の道を歩むために早期から努力を重ねました。彼の音楽キャリアは、吹奏楽部でのサックス演奏から始まります。中学校時代に彼は初めてサックスを手にし、以降その魅力に取りつかれていきました。

初期の音楽教育と留学

倉吉東高校を経て、1973年には東京芸術大学音楽学部器楽科を卒業。その後、アメリカのバークリー音楽大学に留学し、1976年に卒業。留学後は同校の講師として若い才能を育成することにも力を注ぎました。音楽教育に対する情熱は、彼自身の演奏だけでなく、将来のミュージシャンを育てることにも多大な影響を与えました。

プロ活動の始まりと躍進

1978年、MALTAはチャールス・ミンガスのアルバムに参加し、数々の著名なミュージシャンと共演しました。1979年からはライオネル・ハンプトン楽団のコンサートマスターを務め、彼の名はジャズ界で広まり始めます。1983年に自らのアルバム『MALTA』で日本デビューを果たし、1987年には『SPARKLING』が第1回日本ゴールドディスク大賞を受賞。彼の楽曲がテレビコマーシャルや番組に使われるなど、多方面で影響力を持つ存在となりました。

音楽活動の幅を広げて

1980年代後半には、レーサーを起用したコマーシャルが大ヒット。さらに「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」では、山田邦子のバンドの一員としても存在感を示しました。彼は単なる演奏家にとどまらず、音楽の制作やプロデュースにも取り組みました。2002年には中央競馬で生ファンファーレを演奏するなど、活動の幅を広げ続けています。

教育者としての役割

音楽活動と並行して、彼は教育者としても貢献しています。「全日本高等学校選抜吹奏楽大会」の審査員に就任し、1991年には“MALTA賞”を設立。また、京都芸術大学や東京コンセルヴァトアール尚美で教授職を務め、音楽理論やアンサンブルを教えています。今では大阪芸術大学の教授としても教育の場に立っており、後進の指導にも力を注いでいます。

アルバム制作と新たな挑戦

MALTAはこれまでに数多くのアルバムをリリースしており、その中にはジャズアルバムも含まれています。2010年からは自身の誕生日である9月19日に新作を発表するという新たな取り組みを始めました。32枚目のアルバム『MALTA Rock’n / Love Balladz』の発売を記念して、30周年を祝う特別な年となりました。

現在の活動と社会貢献

2020年、MALTAは『FLy Away Setting』というアルバムをリリースし、さらに米子市での記念ライブも開催。地域の文化振興にも努め、鳥取県山陰地域の振興プロジェクトにも参画。地元の活性化へ向けての各種活動は、彼の音楽への情熱を新たな形で表現しています。

MALTAの活動は演奏や作曲に留まらず、広範な領域にわたります。音楽界の現役メンバーとして、彼は今もなお多くの人々に感動を与え続けています。

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