MBC6時こちら報道

MBC6時こちら報道の歴史

『MBC6時こちら報道』は、南日本放送（MBCテレビ）が鹿児島県向けに放送していた夕方のニュース番組です。この番組は1976年10月4日に、鹿児島県では初となるニュースワイド番組としてスタートし、放送内容は地域の出来事に密着したものでした。

番組のスタートと進化

最初の放送からしばらくは、放送は月曜日から金曜日の週5日でしたが、1982年10月に鹿児島放送が開局したことを受けて、土曜日にも放送されるようになりました。これによって、視聴者は週末にも新鮮なニュースを楽しむことができました。1990年に番組は終了し、その後は『MBCニューズナウ』にバトンタッチされました。初回放送の内容は東京での観光宣伝に関するもので、次の日には早速殺人事件に関する記者会見を放送するなど、地域のニュースを迅速に提供する姿勢が際立っていました。

オープニングと視覚的演出

珍しいことに、初代の開幕シーンには歌詞が存在し、地元の少年合唱団によって歌われていました。オープニングでは、ブルーバックのアニメーションが使用され、文字がズームアップする手法で視聴者の注意を引く演出が行われました。オープニングの最後に流れるテーマソングは、どこか親しみやすいもので、地域の人々に愛されていました。

出演者の顔ぶれ

この番組は、MBCの報道番組では初めて女性キャスターを起用したことで知られています。女性の気象キャスターは一般公募で選ばれ、初代のキャスターには新村佳子、吉峰陽子が名を連ねました。出演者の中でも特に注目されたのは、鹿児島初の女性ニュースキャスターである山縣由美子や、1976年から1979年にかけて活躍した喜田治男、横山欣司などです。彼らの存在が、番組に新しい風を吹き込みました。

スタジオと技術の進化

番組のスタート時は、MBCの第1スタジオからの放送のみでしたが、技術の進化により、1987年には南別館が完成し、専用スタジオからの放送が可能になりました。その後もこのスタジオで報道センター的な役割を果たし、視聴者に質の高いニュースを届けていました。地上デジタル放送が開始されると、再び第1スタジオからの放送に戻りますが、ニュース番組全般で引き続き使用されているスタジオでもあります。

番組の影響と変遷

1982年10月の土曜版開始により、当時放送されていたTBSの人気番組『料理天国』とのネットワーク提供に変更が生じました。MBCではこの番組が1週間遅れで放送されることになり、1992年の終了までこの状態が続きました。その後もアニメ枠への移行など、地域の視聴者に合わせた番組編成が行われていきました。

結び

『MBC6時こちら報道』は、鹿児島県に密着し、地域の情報を迅速に届けることで多くの視聴者に支持され続けた番組でした。1990年の終了後も、その精神は『MBCニューズナウ』に引き継がれ、今なお地域に貢献する報道を続けています。

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